このページは2019年度の調査をもとに、作成した情報です。特殊文字や記号は省略しています。
各大学とも寮を提供していますが、アパートを借りる学生も多くいます。例えば、ブダペストのセンメルワイス大学の留学生のほとんどはアパートを借りています。
住まいは基本的に自分で探す形となります。寮を利用する際は各大学に申込みますが、抽選となることもあります。アパートを借りる際は、大学の留学生コーディネーターやチューターや留学生専用のFacebookページで相談し、不動産屋仲介業者を見つけることができます。また、一部の大学では不動産仲介業者のサイトを紹介していることもあるので、問い合わせてみるのもよいでしょう。
ハンガリーの大学の留学生向けに提供される寮の費用は約9,000~18,000フォリント/月程度です。
各大学の寮については、学校情報を参照してください。
物価のめやすは以下のようになっています。一人当たりGNI(国民総所得)は16,140米ドル(2018年)です。
- 食費(約147米ドル/月)
- 映画・劇場・コンサート(約9米ドル/1回)(ブダペスト)
- パーティ(約18米ドル/1回) (ブダペスト)
- スポーツ(約7米ドル/1回)(ブダペスト)
- 公共交通(13米ドル/月)(ブダペスト)
ハンガリーの食費は日本に比べて安い傾向にあります。外食の場合はリーズナブルな食堂で平均2,000フォリント程度、中級程度のレストランでコース料理を頼んだ場合は、一人5,000フォリント以上となります。各大学にも食堂やカフェテリアがあり、主に昼食で利用できます。大学の食堂では、例えば1,200~1,500フォリント程度でスープとメイン料理を食べることができます。
また、自炊の場合は、大学の食堂よりも食費が安くなります。
現地で口座を開く際に必要なのはパスポートのみで、フォリントまたはその他の通貨での口座を開設することができます。また、大学が提携している銀行もあります。例えば、セゲド大学はOTP銀行、MKB銀行との提携があります。
ハンガリーの主要な銀行は以下のとおりです。
- TP Bank
- MKB Bank
- Budapest Bank
- UniCredit Bank
- Erste Bank
- Raiffeisen Bank
- CIB Bank
- K&H Bank
ATMは24時間利用が可能です。ATMの利用時にカード情報を抜き取るスキミング被害が報告されているので、十分注意してください。スキミングは観光地のATMが狙われやすいため、観光地の路上等に設置されたATMは極力利用せず銀行内に設置してあるATMを利用するようにしましょう。
官庁や銀行等の一般的なオフィスアワーは午前8~午後5時です。ただ、受付時間・営業時間は窓口や曜日によって異なりますので、事前に確認する必要があります。
スーパー・ディスカウントストアは午前6時~午後8時(日曜日は午後4時で閉店する場合が多いです。)、ハイパーマーケット(大型スーパー)は24時間営業または午後10時に閉店、個人経営店 午後9時または午後10時に閉店することが多いです。
市場は午後2時を過ぎると営業終了時間前に引き上げる業者も多いです。
ハンガリー健康保険基金(Hungary Health Insurance Fund)
外国人は応急手当と救急医療が無料ですが、それ以外の場合は治療費を支払う必要があります。日本人留学生の場合、ハンガリー健康保険基金(Hungary Health Insurance Fund)との契約に署名した場合は、公共の医療サービスを受けることができます。
契約には滞在許可証と在籍証明書を持って、地域の健康保険基金に連絡します。
各大学内のクリニックの利用については、各大学が契約する健康保険に加入している場合、診察料は保険でカバーされますが、大学が契約する健康保険以外の健康保険に加入している場合はその場で診察料を支払い、保険会社に払戻しを申請します。また、大学内のクリニックでGP(総合診療)を受診する場合は事前予約が必要となります。
薬局は都市のいたるところにあり、通常は平日午後7時または午後8時まで営業しています。またドラッグストアでも鎮痛剤などの市販薬を取り扱っています。
以下のサイトを参考にしてください。
留学生向けの任意の医療保険を提供している大学もあります。
また、各大学では、保険会社と提携して大学独自の健康保険を提供しています。これらの健康保険に加入している場合、大学内のクリニックでの診察料が保険でカバーされます。
TAJ card(Hungarian social security number and card)
TAJ card保持者は、緊急医療だけでなく、ハンガリー政府が運営している病院、診療所、歯科医院での診察(手術、レントゲン、絆創膏、入院、虫歯治療など)が無料になります。
TAJ cardは、次の奨学金のいずれかを受けている学生が対象者です。
- Stipendium Hungaricum Scholarship(スティペンディウム・フンガリクム奨学金)
- Scholarship Programme for Christian Young People,
- 政府からの奨学金
- ハンガリーの隣国の学生で、ハンガリー政府が負担している学習プログラムの参加者など
大学のウェブサイトにTAJ cardの申請方法や対象者情報が掲載されているので、確認してください。申請書は大学のオフィスで入手できることが多いです。
ハンガリーには3つの電話会社(T-mobile、Telenor、Vodafone)があり、携帯電話サービスを提供しています。これら電話会社では携帯電話本体とSIMカードのセット、またはSIMカードのみの販売を行っています。いずれの電話会社でもプリペイドと月額支払のサービスを提供しています。プリペイドの場合はおおよそ1,000フォリントから契約が可能です。プリペイドの場合でもプランによってはパケット通信を利用できます。月額支払サービスの場合は、無料通話分、パケット通信の制限などサービスによりますが、おおよそ月5,000~20,000フォリントとなります。また電話会社によっては26歳未満に学割を提供している場合もあります。
ハンガリーで携帯電話またはSIMカードのみの契約を行う場合は、IDやパスポートなどの身分証明書が必要となります。
アパートなどでインターネットサービスを利用する場合は、個別にブロードバンドインターネットサービスを契約します。ハンガリーでは、Magyar TelekomやVodafone等がサービスを提供しています。物件によって利用できるブロードバンドインターネットサービス会社が異なるため、大家さんへの確認が必要です。料金はサービスによって異なりますが、おおよそ3,000~10,000フォリント/月となります。
また街中でも無料Wi-Fiを利用することも可能です。基本的に大学構内、寮や街のカフェ、一部電車でも無料Wi-Fiを提供しています。
ハンガリー国内には総延長約7,800kmの鉄道ネットワークがあり、MAV-START(ハンガリー鉄道)とGYSEV(ジェシェヴ鉄道)の2社が旅客輸送を担っています。ハンガリー鉄道がハンガリー国内全域に鉄道網を有しているのに対し、ジェシェヴ鉄道はハンガリー西部の都市ジェール、ショプロンとオーストリアのエーベンフルトを結んで運行しています。
国内路線では普通電車に加え、Inter City(IC)と呼ばれる主要都市の駅のみ停車する高速列車が走っています。国際路線は周辺国を中心に34本の国際列車が定期的に発着しており、オーストリア国鉄の高速列車Rail Jet、欧州の複数国間を結ぶEuro Cityが運行しています。電車のうち、IC、Rail Jet、Euro Cityについては、通常1等車、2等車のクラスがあり、通常の乗車券に加えて、指定券による座席指定が可能です。
ハンガリー国内の学生は乗車料金が50パーセント割引になります。窓口でチケットを購入する際に学生であることを伝えれば割引料金でチケットを購入できますが、乗車中の検札の際に学生証を提示する必要があります。国際学生証(ISIC)は利用できないのでご注意ください。
ハンガリーでは都市間を結ぶ長距離バス網も発達しています。国内路線はハンガリー国営のVolanbuszが100都市近くへ毎日約500便を運行しています。国際路線は主にVolanbuszと私営のFlixbusが近隣諸国へ運行しています。
ハンガリー国内の学生はVolanbuszへの乗車料金が50パーセント割引になります。ハンガリー国内の学生証の携行が必要となります。VolanbuszではISICによる割引はありませんが、Flixbusでは15パーセントの割引を利用できます。
すべての都市で市内交通としてバスが運行している他、大規模都市ではトロリーバスとトラム、首都ブダペストでは地下鉄、HEV(ヘーヴ)と呼ばれる郊外鉄道と、水上バスサービスがあります。
チケットは駅やキオスクで購入が可能です。シングルチケットは乗り換えなしの時に使用し、乗り換えがある場合は乗り換え券を使用します。頻繁に公共交通機関を使用する場合は、月間または年間定期券を購入した方が安くなります。定期券には学割があります。
ブダペストには3つの主要な鉄道駅があります。東駅(Keleti palyaudvar)と南駅(Deli palyaudvar)には地下鉄M2が通っており、西駅(Nyugati palyaudvar)には地下鉄M3(ブルーライン)が通っています。
ブダペストの地下鉄は1番線(イエローライン)、2番線(レッドライン)、3番線(ブルーライン)、4番線(グリーンライン)が通っています。
ハンガリーは、他の欧州各国と比べて、大規模テロ、暴動、クーデターなどが発生する危険性は相対的に低い一方で、一般犯罪の被害に遭う可能は比較的高いです。毎年多くの日本人旅行者や在留邦人が、すりや置き引きなどの犯罪被害に遭遇しています。
路上で、人から何かを依頼された場合は断り、応じないようにしましょう。また、かばんは前掛けで持ち歩き、財布は上着の胸ポケットやズボンの後ろポケットやウエストポーチなど、取られやすい場所に入れないようにしましょう。
置き引きについては、電車の中で荷物を網棚に置かない、荷物から目を離さないといったことが大切です。また、駅に停車中の電車で不自然に乗り降りを繰り返したり、座席を探すふりをしている者に気を付け、駅構内ではかばんやスーツケースの一部に自分の体が触れておくようにしてください。
また、偽警官による窃盗がたびたび報告されています。偽警官に声をかけられた場合は、彼らの要求にその場では応じず、「日本大使館に連絡する」「最寄り警察署で応じる」などと説明し、毅然とした態度で対応してください。所持品検査を求められた場合は必ず相手方の身分証の提示を求めましょう。(本物の警察バッジには5桁の本人ID番号が刻印されているため、ID番号のないバッジは偽物です。)
ハンガリーの緊急通報用電話番号は以下のとおりです。いずれの番号も通話料は無料です。
- EU共通の一般緊急通報番号…112
- 警察…107
- 救急…104
- 消防…105
ハンガリーにはチップを支払う習慣があります。主に支払うのはレストランやタクシーを利用した時です。基本的には料金に対して10%程度を上乗せして支払います。
大学がある町などでは英語も通じますが、挨拶、道の案内がわかる程度、時間、数字などのハンガリー語の初歩的な知識は理解していた方が便利です。