留学先の国の特徴や留学情報をご紹介。
国ごとの違いを明確に知り、自分にあった留学先を見つけましょう。

大学・大学院・短期大学・専門学校 私費留学

最新の情報については、 ビザについては日本国内の大使館・総領事館に、学校情報は留学を希望する学校に、必ず直接確認してください。
Cさん(20代女性)
都市名:マドリード
学校名:オルテガ・イ・ガセット研究財団
(共同学位:サンティアゴ・デ・コンポステーラ大学)
専攻名:Comunicacion Politica e Institutcional(政治コミュニケーション)
(共同学位:Marketing, Consultoria y Comunicacion Politica(マーケティング、コンサルティング、政治コミュニケーション))
留学期間:2013年9月~2014年9月
取得資格・学位:修士
留学形態:私費留学、奨学金留学
奨学金名:学内の奨学金
留学の動機
なぜスペインに留学しようと思いましたか?他国との比較、決め手になったことなどお答えください。
スペインへの修士留学には主に2つ目的がありました。一つは将来、国連機関にて広報の職種に就きたいので、その為に必要な修士号を取得する事。もう一つは日本語・英語に次ぐ第3外国語としてスペイン語を習得する事です。
留学前の準備期間、言語の勉強方法
留学を思い立ってから実際に現地へ出発するまで何か月くらいの準備期間が必要でしたか?
2年間程、一人暮らしを辞め実家暮らしへ戻るなどして貯金をしていました。また、TOEFLの勉強に半年、スペイン語の勉強(学生時代に合計3年程の学習歴は有)に1年間程費やしました。
準備期間中にいちばん大変だったこと、時間は十分だったかをお答えください。
推薦状を用意するのが大変でした。教授や元上司のスケジュールを確認した上で、2ヶ月間程やり取りを行いながら作成しました。また、自分の志望動機にも時間を費やし、複数のネイティブスピーカーにチェックを受けながら作業をしていました。
留学前にスペイン語または英語をどのように勉強しましたか?語学試験は受験しましたか?
スペイン語は出発の前年春から1年間程仕事帰りに週1回、スペイン人の先生による個別のレッスンを受けていました。高校生~大学生の間に3年間程の学習歴があったので、学習再開に4年程のブランクがありましたが、DELE A2レベルはすぐに受かりました。英語に関しては、受験併願校よりTOEFLのスコアを提出するように求められていたので、TOEFL対策の勉強を行っていました。
語学学習において、どんな勉強方法が一番効果的だと思いますか?
リスニング力は語彙力次第で伸びる部分もあるので、とにかく色々なタイプの長文に触れる様にしました。最初の内は、スペインの女性誌(ELLE, GLAMOURなど)のウェブサイトにあるブログ記事を読んでいました。自分が関心を持っているテーマであれば、長文も読み易いし単語や表現も記憶に残り易いので、とても効果的でした。また、英語の語彙も同時に増やしたかったので、スペイン語で分からない単語は、英語で意味を調べる様にしました。二重の作業ではありますが、現在授業はすべてスペイン語で行われており、課題もすべてスペイン語で提出しなくてはなりませんが、リサーチの際に英語を使用する機会が多々あるので役立っています。
情報収集方法
どのようにしてスペイン留学について情報収集しましたか?
ほぼすべてネットで行いました。Financial Times等の大学ランキングの他にもスペインのEL MUNDO紙が行っている大学ランキングも参考にしました。また、スペインで修士を経験している日本人の過去ブログも参考にし、連絡をして色々と質問をさせていただいた時もありました。
また、3年程前にバルセロナへその当時興味のあった受験併願校のキャンパスを訪問し、一コマ授業を見学させてもらいました。
現地学校への問い合わせ
学校へはどのような手段で連絡を取りましたか?また、具体的な質問内容を差支えない範囲で教えてください。
学校へはいつもメールで連絡を取りました。
質問内容は下記の通りです:
- 現在はDELE A2程度の語学力しかないが、入学迄に上達するのを見込んだ上で応募可能か。
- 学費は前年度より値上がりするか。(ここ数年の不況により他のマスターだと値上がりしているケースもあったので)
- 日本人の卒業生がいるか。もしいたら連絡先を教えてもらえないか。
(HPが前年度の情報からなかなか更新されていなかったので)アドミッションの具体的なスケジュール、インターンシップ先についてなど。
連絡の際に困ったことはありましたか?
英語でのコミュニケーションも可能でしたし、毎回出来る限り早めに返信をしてくれていたので、特に困った事はありませんでした。
出願について
出願時に提出した書類と、提出方法を具体的に教えてください。
(現在在籍している学校の場合)
- Homologacion済みの成績証明書と卒業証明書
- 英語の推薦状(大学時代所属していたゼミの教授、前前職の上司)
- 英語のカバーレター(願書フォームの志望動機の記入欄が大変短かったので、志望動機は主にこちらのカバーレターに書きました)
- 学校指定の願書フォーム
出願から正式な許可書を受け取るまでに苦労したことはありましたか?それをどのように解決しましたか?
特にありませんでした。
入学試験
入学試験を受けましたか?またその教科や内容を教えてください。
願書の送付のみでした。
奨学金・授業料減免制度
奨学金もしくは授業料減免制度の情報をどこで得ましたか?また利用するためにどんな準備や手続き(書類提出・面接等)をしましたか?
学校による奨学金プログラムに応募しました。教授のリサーチを手伝うプログラムで多少支給されることになりました。
奨学金もしくは授業料減免制度を利用した感想について教えてください。
大した金額ではないかもしれませんが、私費留学の身なのでありがたかったです。
ビザ・居住の許可等の取得
(JASSO注:手続き上の必要書類等は当該地における当時のもので、申請にあたっては、自己の責任において最新の情報を確認する必要があります。)
学生在留カードの取得にはどのような書類や手続きが必要でしたか?気をつけた点も教えてください。
申請期間中に引っ越しを行ったのですが、empanadorseという住民登録の証明書が必要だったことに、警察訪問(予約制)の二日前に気づいたのですが、証明書の入手が2週間程かかるため、予約の日に間に合いませんでした。そのため、引っ越し先の住民登録にまた数週間要する旨を説明し訪問を延期してもらいました。
学費、生活費、お金の送金・管理方法等
留学中にかかった学費(+諸経費)の総額はおよそいくらでしたか?どのような支払方法が便利でしたか?
学費は7000ユーロで、シティバンクで積み立てておいたユーロをそのまま現地の銀行に移行させました。入学金等は一切ありませんでした。教科書も、買ってしまうと20~30ユーロ程かかってしまうのですが、重要な文献は、必ずクラスの誰かがPDF化や、印刷などを行って共有してくれたので、そこまでかかりませんでした。
学費以外の生活費(住居費、食費、光熱費、教養・娯楽費など)の、1か月平均額または留学期間全体の金額を教えてください。
住居費は光熱費込みで約330ユーロ、食費(友達との会食も含む)は400ユーロ、交際費・娯楽費は200ユーロ程度(旅行などをしなければ)でした。
学費、生活費をどのように捻出しましたか?
スカイプによる日本語の授業のバイトをしていました。
健康管理
どのような保険(タイプ・金額など)に入っていましたか?留学先校など現地で保険の指定はありましたか?
特に指定はなかったので、スペイン在住の日本人の方が仲介されている、現地の保険に加入しました。(医療保険としてPlus Ultraと本国送還保険料としてDKV)年間640ユーロ位で済みました。
日本またはスペインで予防接種・健康診断を受けた場合、その内容をお教えください。
問診のみでした。
現地の医療サービス(大学・現地の病院・クリニック等の利用、薬や衛生用品の利用)を受けましたか?またその場合、気をつけるべき点があれば教えてください。
受けました。市内の公立病院へ行った際、薬局が病院に併設されていなかったので、診察後すぐに薬を入手できないのは不便だなと思いました。
学校生活
日本の授業に比べて異なる点、スペインらしいと思う特徴、受講した感想を教えてください。
スペイン人の生徒は、とにかく何か意見したいと思った事は、授業に直接関連しなくても発言します。例えばグループワークをすると皆が一斉に言いたい事を言い始め、自分が唖然としている内に会話が終了しているという時が多々ありました。そして、日本人的感覚からすると「あり得ない」グループワークだったのに、成果を発表するときはすっきりまとめて話せてしまうので、人前でプレゼンするスキルの高さに感心しました。
予習・復習での工夫や苦労した点があれば教えてください。
最初の内はパソコンで授業を録音していましたが、繰り返し聞いても分からない授業は分かりませんでした。私の場合は話すより書く方が自分の意思を正確に伝えやすいので、最初の頃は、分からない事はクラスメートにメールで聞くようにしていました。
試験やエッセイ・レポート対策について、工夫や苦労した点があれば教えてください。
誰かのセオリーを支持または批判するのか、自分の立場を明示するタイプの課題が多かったのですが、いずれの立場をとっても論拠となるセオリーを他の文献より探し、引用するまでのプロセスがとても大変でした。どの文献を読む必要があるかに関しては、現地の学生の方がはるかに詳しいので、彼らにしつこく尋ねて確認していました。
英語の授業に参加した方に伺います。スペイン語は、授業・リサーチ・日常生活において必要でしたか?
授業には参加しませんでしたが、リサーチでは必要でしたし、スペイン語があまり上手では無い時に英語が話せて良かったなと思う時が多々ありました。
授業やレポートにおいて、語学上・学習上のサポートはありましたか?
最初の3ヶ月くらいは、学校のコーディネーターにレポートのネイティブチェックを常にしてもらっていました。
学校の施設(図書館・PC・カフェなど)は充実していましたか?
図書館、インターネットのアクセス環境は充実しているとは言い難いです。カフェも併設されていませんが、時間帯的に特に必要はありませんでした。自動販売機でコーヒーやスナック等(0.50~1.00ユーロ程)を購入する事は出来ます。
学校全体やクラスで、現地の学生・外国人留学生・日本人留学生の割合、学生の年齢層はどのようでしたか?
クラスは全体で33名、8割方スペイン人で残りの2割は南米(メキシコ人4名、コスタリカ人4名)で、残りは私含む日本人2名でした。年齢層は、大体24~26歳が主だと思います。
現地の学生・外国人留学生と交流できましたか?その方法(授業・課外活動・寮生活等)や大変だったことがあれば教えてください。
授業が週3日程しかなく、前期はグループワークもあまりなかった上にそもそも英語を話せる学生も非常に少ないので、最初の内は他の学生とコミュニケーションをすることができませんでした。年末頃から徐々にスペイン語を理解し、話せるようになってきてから他の学生との交流も盛んになりました。ちなみに意外とスペイン人の生徒はこれまであまり海外経験の無い人達が多く、外国人慣れしていないという点では日本人に似ているなと感じました。
日本人留学生との交流、スペインや他の外国からの学生との交流はできましたか?大変だったことはありましたか?
外務省から派遣されている日本人の留学生が1名おり、彼女には色々と助けられました。外国にいる日本人同士ということで、分かり合える部分も多く、よく一緒に遊びに行ったりご飯を食べたりしました。
食事
普段はどのように食事をされましたか?現地の食事・飲料水・食材で苦労したこと、気をつけたことはありましたか?
できるだけ自炊で野菜を多めに取り、早い時間帯で食べるように心がけました。
日本の食材を手に入れることはできましたか?日本から持参すると良い食材があれば教えてください。
日本人または中国人の方が経営されている日本・アジア食料品店もありますし、またEl Dia等普通のスーパーでも醤油やコメを購入する事も可能です。みりん、料理酒、米酢、ほんだし、ごま油、味噌等はこちらだと高いので持ってくる、あるいは現地到着後に送ってもらうと便利かもしれません。
住居
留学中、どんな住居に住んでいましたか?(寮・ゲストハウス・アパートなど)その特徴とともにお教えください。
最初の4ヶ月は学生レジデンスで、残りはアパートシェアをしていました。学生レジデンスの家賃は少々高めですが、インフラが整っているし、管理人の方がとても親切に銀行開設から学生在留カード(Tarjeta de Estudiante)の取得まで手伝ってくれたので、とても助かりました。年明けからはクラスメートのメキシコ人とアパートをシェアしていました。他にもスペイン人とイギリス人も住んでいたのですが、コミュニケーションはすべてスペイン語で行われていたので、そのアパートに住んでから自分のスペイン語も飛躍的に上達しました。
住居を決めた際の基準(周辺環境、家賃等)や、探した方法(学校などからの紹介の有無、口コミ等)を教えてください。
土地勘が全くなかったので、慣れる迄の最初の4ヶ月間は家賃が少々高めなのは承知で寮を選びました。午前中は常に管理人の女性がおり、英語でのコミュニケーションは難しかったものの、留学生の扱いに慣れている彼女が銀行開設等々色々と助けてくれたので本当に助かりました。
アパートのシェアに関しては、院の友人からたまたま声を掛けられ、訪問した後に即決しました。学生寮やレジデンス以外の住居は絶対に訪問してから決めるのが良いと思います。基準は、インターネット環境(自分が住む部屋にもちゃんとwifiが通るか)、喫煙の有無、ペットがいる場合はトイレのしつけがきちんとできているか(飼い主がきちんと世話をしているか)、光熱費が別払いなのであれば、大体どの程度光熱費を払わなくてはならないのか、デポジットはちゃんと返金してくれるのか(デポジットを返金してくれないアパートも多いそうです)、などです。
住居でトラブルはありましたか?あった場合、どのように対処しましたか?
特にありませんが、金銭面に関しても、自分が少しでも理解できないと感じたら、なるべく率直にメールまたは口頭で家主に相談する様にしました。
通信
通信機器(PC・携帯電話・スマートフォン等)は、日本から持参されましたか?学校や居住施設での利用はいかがでしたか?
友人のSIM LOCK FREEのiPhoneを借りて、プリペードのプランで携帯を使用しています。パソコンはMacBook Airです。軽いのでとてもとても重宝していますが、盗難には常に気をつけています。
現地で上記の通信機器やインターネットを利用した際、機器・プロバイダの選択や手続きはどのように行いましたか?
Fnacという家電量販店にてtuentiというブランドのプリペードを使用しています。
気候
日本との気候の違い(暑さ・寒さ・湿度・日照時間等)に対して心がけた点を教えてください。
マドリードの場合は、多少乾燥するくらいで、東京との気候の変化はそこまでないように感じます。
現地生活状況・各種相談先
現地購入できて役に立ったもの、日常品で重要なものがあればお教えください。
冬のコート、ダウンウェアなど。
学校内・学校外で問題があったとき、誰に相談しましたか?
問題によりますが、課題や授業関係はコーディネーター、人間関係や生活に関してなどはシェアメイトの友人、日本人のクラスメートに相談していました。
現地の人(学生に限らず)との文化的摩擦、トラブルの経験や、異文化の中で気をつかった点はありましたか?
特にないのですが、一回気を利かせたつもりで揚げ物に添えてあるレモンをお皿全体に絞ったら、スペイン人の友人から周りに聞いてからそういうことをしないとダメだと注意されました。
帰国後の進路/留学と進路との関係
留学前・留学中・留学後のいつ、就職活動をされましたか?
まだマスターを終えていないので就職活動を行っていません。
後輩へのアドバイス
留学生活を送る際の注意点と、これから留学を考えている後輩へのアドバイスをお願いいたします。
語学面で苦労していた時に、日本人でマドリードに長く在住されていらっしゃる方から「その時その時のスペイン語のレベルで色々な経験をして楽しく過ごすことが重要!」と言われ、とても救われました。語学を上達させる事、現地の生活や人に慣れる事ももちろん大事ですが、ストレスを溜め込まないように自分をマネジメントすることも必要だと思います。なので、スペイン語圏の友人だけでなく、クラスメートの日本人や学校外の英語圏の友人達と交流する事で、「言語面で苦労しない」時間を設けるようにしました。スペイン人は大抵とてもおおらかな人々なので、自分で抱え込まず、何か分からないことや困ったことがある時は彼らに頼ってみると、物事をより早く解決できると思います。
留学中の1週間の時間割
時限
1(10時00分~13時00分)           授業※  
2(16時00分~21時00分)       授業※ 授業※    
※授業内容は日によって異なる。

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、
文部科学省が所管する団体です。
学生支援を先導する中核機関として、「奨学金事業」
「留学生支援事業」および
「学生生活支援事業」を
総合的に実施し、
次世代の社会を担う豊かな
人間性を備えた創造的な人材を育成すると
ともに、
国際理解・交流の促進を図ることを目指しています。