留学先の国の特徴や留学情報をご紹介。
国ごとの違いを明確に知り、自分にあった留学先を見つけましょう。

このページは2025年に調査した内容を掲載しています。

短期大学はありません。
大学・大学院は、公立大学(プラハのカレル大学など26校)、国立大学(警察学校と防衛大学の2校のみ)、私立大学(27校)があります。
職業訓練校に相当するのは、高等専門学校(Vyšší odborná škola)です。国立と私立があり、医療系、芸術系、林業系、ビジネス系など多岐の領域に渡ります。

カレル大学では、自然科学、人文科学、医学、薬学、教育学、社会科学、法学、経済学、数学、スポーツ学、コンピュータサイエンス、神学と、あらゆる分野の博士課程や修士課程、学士課程のコースを、主にチェコ語と英語で提供しています。留学生の場合、入学の前にチェコ語と英語で行われる通常1年の基礎プログラム、およびチェコ語で勉強する際には外国人学生向けのチェコ語コースを、言語・予備学習研究所(UJOP)で提供しています。英語で学位が取得できるプログラムの場合、例えば社会科学部では学士課程・修士課程ともにIELTS 6.5以上、TOEFL iBT 80~90以上、Cambridge ESOL FCE 180点以上、Duolingo英語テスト(DET)総合スコア110点のいずれかを満たす必要があります。

カレル大学社会科学部の年間授業料は、学士課程および修士課程の「経済と金融」プログラムでそれぞれ7,000ユーロ、博士課程の「経済と金融」プログラムで500ユーロです。同大学理学部では2025/2026年入学の場合の年間授業料は、学士課程の「科学」プログラムで2,500ユーロ(EU/EEA/ウクライナ出身)または5,000ユーロ(その他の国出身)、修士課程の「植物学」プログラムで2,500ユーロ、博士課程ではすべての学習プログラムで40ユーロです。カレル大学にて英語で学ぶ場合、年間授業料の中央値は6,000ユーロです。チェコ語で学ぶ場合には、標準修業年限+1年までであれば学費は無料です。
チェコの私立大学については、留学生向けの場合は経営系学部が大多数を占めます。メトロポリタン大学プラハ(経営や国際関係など文系の大学)では、英語で学ぶ場合に学士課程および修士課程では年間授業料が一括で3,007ユーロ、2回払いで1回当たり1,566ユーロになり、博士課程全日制では年間授業料が1,236ユーロとなります。

大学・大学院ともに、政府・関係省庁等による統一した出願サイトはありません。大学ごとに異なります。
カレル大学社会科学部では、学士課程・修士課程・博士課程共に11月1日が新学期で早期締め切りが2月28日、通常締め切りが2025年4月30日となっており、出願方法はオンラインのみです。ビザの取得が必要な場合は早期締め切りまでの出願が推奨されています。願書に必要事項を入力し、添付書類をアップロードしたうえで送信します。添付書類は、①最終学歴の卒業証書の写し、②成績証明書の写し、③履歴書、④志望動機書、⑤英語能力証明書、⑥各プログラム指定書類です。
マサリク大学教育学部では、出願締め切りが学士課程では3月31日、修士課程と博士課程では4月30日となっています。それまでに、やはりオンラインで①志望動機書、②履歴書、③卒業証書と成績証明書の写し、④英語能力証明書を送ります。

留学生の入学試験・審査については、大学・大学院ともに政府・関係省庁等によって統一されているものはなく、詳細と要件は選択した大学や学部によって異なります。

学士課程・修士課程に入学するには、カレル大学の場合には、入学試験(筆記・口頭)を学習に使用する言語(主に英語かチェコ語)で受けます。マサリク大学教育学部においては、学士課程の場合、出願時に志望理由を説明した志望動機書(最大500ワード)などを提出し、提出書類とオンライン面接で入学審査を行います。英語科の場合はIELTS 5.5以上、TOEFL iBT 72以上、Duolingoテスト90点以上を証明する必要があります。修士課程の英語科ではIELTS 7.0以上、TOEFL 95以上、Duolingoテスト120以上を証明する必要があります。

博士課程の場合は、例えばカレル大学教育学部博士課程では指導を受けることを希望する教員に連絡し、相談の上で関心のある論文テーマについての同意を得て「指導教員同意書」に署名してもらい、研究プロジェクト提案書や修士課程修了証書の認証コピーなどと共に申請時に提出します。入学試験では、博士課程申請書と共に提出された研究プロジェクト提案書に関する討論の形式で、口頭試験を行います。

マサリク大学では、全学部共通の博士課程入学手順が説明されており、そこでは自分の関心領域と論文のテーマを決めてから博士課程事務局に連絡して指導可能な教員の情報を提供してもらった後に、指導教員に直接連絡を取り、同意が得られた後に各学部の求める出願書類一式を提出します。例えば文学部では履歴書、論文計画書、出版物一覧などを提出します。試験はやはり面接にて口頭で行われ、出願者の研究に関する準備や知識、論文計画、外国語能力に関して審査されます。

・インターンシップ
インターンシップは、カレル大学やマサリク大学、チェコ工科大学など、多くの大学で可能です。例えばカレル大学では、学士、修士、または博士課程に在籍し、海外滞在期間全体を通じてカレル大学で正式に学業を履修する、認定を受けた学生は誰でもErasmus+(2014年に始まった、欧州連合(EU)の教育・職業訓練・青少年・スポーツを対象とする統合的な資金助成プログラム)のインターンシップに参加できます。マサリク大学では、Erasmus+の他にAIESEC(インターンシップの国際的なプラットフォーム)の枠組みでもインターンシップに参加できます。
また、チェコ外務省の外郭団体であるチェコセンターでもインターンシップを探すことができます。この場合、チェコ以外の大学の学生でもインターンシップに参加できます。
 
・就職
チェコでは、日本の就職活動のようなものはなく、企業も一括採用ではなく職種別での採用を行います。就職に有利になるスキル・資格も職種や企業により異なります。

求職手段としては以下が挙げられます。
・LinkedInやGlassdoor、Indeedなどのソーシャルネットワークリソースや、Multilingual Jobs CZ、Jobs for investors Czech Republic、Expat Jobs in the Czech RepublicなどのFacebookグループ、OBプログラム(Czechia Alumni programme)
・民間人材派遣会社や労働局(検索と求職申込書提出)
・Jobs.cz、Prace.cz、Profesia.cz、Volná místaなどの求人検索エンジン

チェコ日本人会(名誉会長は駐チェコ日本国大使)では、在チェコ日本人留学生コンサートや各種スポーツ大会、遠足などを開催して、留学生や現地日本人との交流を図っています。 

出身国別留学生数トップ10は次の表を参照してください。
 
 
出身国
出典:Czech National Agency for International Education
(DZS、教育省が設立した学生サービスを担当する機関)

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、
文部科学省が所管する団体です。
学生支援を先導する中核機関として、「奨学金事業」
「留学生支援事業」および
「学生生活支援事業」を
総合的に実施し、
次世代の社会を担う豊かな
人間性を備えた創造的な人材を育成すると
ともに、
国際理解・交流の促進を図ることを目指しています。