卒業試験(Maturita examination)を含む中等教育の修了が必須条件となります。詳細な入学要件は、各大学によって設定されますが、通常は入学試験を実施します。
学士課程の修了が基本的な条件ですが、特定の科目の単位取得を条件とする場合もあります。
修士課程を修了している必要があります。また、芸術分野の博士課程の進学については学位も獲得している必要があります。
求められる語学能力は大学、学部によって異なります。英語のカリキュラムであっても語学能力が要件にない学部もあります。
2学期制で、冬学期の指導期間は9月中旬~12月中旬、試験期間が1月~2月中旬、春学期の指導期間は2月中旬~5月中旬、試験期間が5月中旬~6月末となっています。
チェコの高等教育法(Higher Education Act No. 111/1998, Coll.、最新改正法)第49条第3項において、チェコの大学および学部はチェコ国内または国外ですでに学位を修めた者、別の高等教育機関の課程に在籍中の者、高等専門課程を修了した者または在籍中の者に対して、異なる入学条件を設定してもよい、と定めており、チェコ国内または海外の高等教育機関からの編入が認められています。
ただし、大学によっては学生数を制限しているため、編入を許可していない大学もあり、各大学への確認が必要です。
ほとんどの私立・公立の大学は、欧州で共通に用いられる欧州単位互換制度(ECTS:European Credit Transfer and Accumulation System)を採用しています。例えばカレル大学では、各コースの修了に必要な作業負荷を反映したECTSの単位が授与され、学生が出席数などコースの要件を満たした場合に単位が付与されます。単位は学習時間を基準に決定され、1単位は学習時間30時間に相当します。
学士課程・修士課程いずれの場合も筆記試験と口頭試問が実施されることがあります。通常試験はチェコ共和国内で実施されますが、スカイプなどを通じ海外で受験することが可能な場合もあります。
博士課程の場合は、入学を希望する大学の指導教員に連絡し、学部の入学委員会に対して研究内容について説明を行います。
教育・青年・スポーツ省が発表した統計によると2020年1月時点ではチェコ国内で学ぶ大学生合計288,915人のうち、46,429人が留学生で16パーセントを占めています。中でもスロバキア出身が最も多く21,105人で45パーセント以上となっています。次いで多いのがCIS諸国からの留学生であり、ロシア13.4パーセント、ウクライナ7.8パーセント、カザフスタン4.2パーセントとなっています。アジアではインドからの留学生が最も多く、2パーセントを占めています。日本人の割合は約0.4パーセントで28番目となっています。