留学先の国の特徴や留学情報をご紹介。
国ごとの違いを明確に知り、自分にあった留学先を見つけましょう。

このページは2025年に調査した内容を掲載しています。

中等教育を修了した後に進学可能な教育機関には、以下の7つの種類があります。(「中等後教育」に属するジュニアカレッジやポリテクニックも含まれております)。
 
ジュニアカレッジ、ミレニア学院(国立)
ミレニア学院(MI)は大学進学準備教育を提供する3年制の学校で、通常の2年制ジュニアカレッジと異なり、学生は追加の1年をかけてGCE Aレベル試験の準備ができます。

シンガポールスポーツスクール(SSP)、芸術学校(SOTA)(国立)
スポーツと芸術に特化した専門教育機関で、将来のアスリートやアーティストの育成を目的としています。

ポリテクニック(国立)
5つの工科系専門学校があり、3年制の実践的な職業教育を提供します。エンジニアリング、ビジネス、デザインなどの分野で専門教育を行います。

技術教育研究所(ITE)(国立)
技術・職業訓練に特化した教育機関で、実践的なスキル習得を重視しています。若者向けの就職前訓練、社会人向けの継続教育、職場学習・就労研修プログラムなどを提供しています。

芸術大学(UAS/LASALLE/NAFA)(私立)
芸術系の教育機関で、美術、デザイン、パフォーミングアーツなどの専門教育を提供します。

政府系教育機関(国立)
シンガポール政府が直接運営・管理する教育機関です。

自治大学(国立)
以下の6つの総合大学があり、学士から博士課程までの高等教育を提供します。
  • National University of Singapore(NUS)
  • Nanyang Technological University(NTU)
  • Singapore Management University(SMU)
  • Singapore University of Technology and Design(SUTD)
  • Singapore Institute of Technology(SIT)
  • Singapore University of Social Sciences(SUSS)

学士号は3~5年、修士号は1~3年、博士号は2年以上、医学博士(MD)は4年程度の修業年数となっています。

一般的に授業は英語で行われますので、英語力の基準が設けられていることが多く、大学によっては英語力の証明も必要となります。例えばシンガポール国立大学(NUS)の場合は、交換留学生に対して専攻科目で平均B以上の成績を維持していることが基準として設けられています。ただし、法学部志望者を除き、英語力の証明は不要です。同様に南洋理工大学でも、英語力の証明は不要なものの、英語が堪能であることが条件として記載されており、GCE Aレベル(General Certificate of Education Advanced Level)が少なくとも3.3以上であることが求められます。シンガポールマネージメント大学では、iELTSの総合スコア7.0以上やTOEFL iBT93点以上などの基準が定められており、英語力の証明が不可欠です。
 
総合大学への交換留学の場合は、基本的に幅広い学部の多様なコース(科目)を履修することができます。科目のなかには競争率が高いものや、履修できないものも存在するため、留学先大学のホームページを確認する必要があります。例えばNUSは学際的かつ学部横断的な学術プログラムを提供しており、世界的にも知名度の高い大学です。建築、コンピュータサイエンス、土木工学、経済学のコースが非常に人気で、定員オーバーになることも多いと言われています。

国立大学の授業料は、シンガポール国民か、永住権保持者か、外国人留学生かで費用が異なります。フルタイムのコースに在学する外国人留学生は、卒業後にシンガポールに基盤を置く組織で3年間働く契約をすると、教育省からの補助金により減額された授業料が適用されます。補助金を取得する場合、シンガポール国立大学(NUS)は、経営学部、工学部ともに年間で約200万円ですが、歯学部や医学部となると800万円近くになります。同じく国立の南洋理工大学(NTU)も、経営学部や会計学部などが約200万円、医学部は約800万となっています。私立大学では、SIM グローバル・エデュケーションの経営学部が3年間で約650万円、シンガポール社会科学大学(SUSS)の経営学部、会計学部が4年間で約800~900万円となっています。
 
このように、私立や国立関係なく大体の学部の学費は200万円程度で、医学系の学部になると数倍以上になります。政府の補助金がない場合は、これらの学費の1.5~2倍程度の金額になります。
 
大学院の場合、コースにより差はありますが、シンガポール国立大学(NUS)の場合ですと年間平均200万円前後(補助金なしの場合は400万前後)かかります。私立のシンガポール社会科学大学(SUSS)では平均すると400万円前後となっています。
政府からの補助金がない場合は、国立も私立も大差はなく、400万円前後と考えてよいでしょう。

交換留学でも直接大学に入学する場合でも、統一した出願サイトは存在せず、各大学HP内にあるサイトから出願する必要があります。
直接入学する場合、シンガポール国立大学(NUS)や南洋理工大学(NTU)をはじめとして、基本的に自身の学歴・資格(国際バカロレア(IB)資格保持者、NUSハイスクール卒業者)に応じてグループ分けがなされ、それによって出願時期も異なりますので、留学を希望する大学のHPをしっかり確認することが大事です。日本の大学の場合は高校を卒業してもこれらの資格が得られるわけではないので、「その他の国際資格保持者」というグループに属します。この場合、NUSでは11月下旬から2月下旬、NTUでは11月初旬から3月下旬となっており、概ね11月頃から2、3月という認識で良いでしょう。
大学院の場合、入学時期が年に複数回あることも多く、例えばNTUでは8月と1月に入学が可能となっており、よって一年間に応募機会が二度あります。ただし大学、学部によっては一回のみの場合もありますので、希望する大学、学部のサイトを必ずチェックしてください。例えばNUSの芸術社会科学部であれば5月から11月が応募期間となっています。

※交換留学に関しては英語力証明やGPAなどについて、留学生受入条件や提供コースをご参照ください。

大学、大学院であっても学部によって試験の有無や審査方法は異なりますが、どの大学、大学院であっても授業は英語で行われるため、(特に大学院の場合)最低限の英語力の証明はほぼ必須となってきます。
 
大学(学部)の場合、NTUであれば、TOEFL90点以上またはIELTS6点以上などの要件が定められており、、NUSのように英語力の証明は必須としていない大学でもACTのような学力テストのスコアを必須としている大学もあります。
また、NUSでは一般要件を満たしたのち、試験を課している学部もあります。具体的には建築学、歯学、工業デザイン、法律、医学、音楽、看護学、哲学、政治学といった学部で個別の試験が課されていますので、必ず学部のサイトをチェックしましょう。
一般的に提出すべき書類は、身分証明書(パスポートなど)、学歴の証明書、(必要な場合)英語力証明書となっています。
 
大学院の場合、NTUは最低でもTOEFL90点以上またはiELTS6.0以上は必要になります。NUSは学部によりますが、例えば経営学部の場合はTOEFL100点以上IELTS7.0以上が要件とされています。その他、学士の成績証明書、推薦状や研究計画書の提出が必要なことが多く、これらを総合的に判断して入学が決定されます。

シンガポールでは多くの大学にキャリアサービスオフィスがあり、学生のインターンシップの斡旋、履歴書の添削、雇用主とのマッチングなど様々な支援を行ってくれます。
例えばシンガポール国立大学(NUS)では、専用の求人ポータル「NUS TalentConnect」によって企業パートナーや学内部門による求人情報を閲覧できるほか、履歴書やカバーレターをアップロードして希望する職種や業界に合った仕事を検索できます。「NUS career+」というアプリでは、AIによるスキル分析やキャリアプラン作成、スキル向上のためのコース推薦が受けられます。さらに、学内で働きながら経験を積む「NUS Student Work Scheme(NSWS)」もあり、学生が自己成長と実務経験を得る機会が提供されています。
シンガポールで仕事をすることを考えている場合は、キャリアサービスオフィスを最大限利用しましょう。
 
国際学生については、学生ビザ(Student Pass)保持者は学期中に週16時間以内で働くことが許可されており、休暇期間中は制限なく働くことが可能です。ただし、交換留学生がインターンシップを行う場合は、追加で適切な労働許可証(Work Holiday ProgrammeまたはTraining Employment Pass)が必要です。
卒業後にシンガポールで働きたい場合は、最新の就労ビザ情報をシンガポール人材開発省(MOM)のウェブサイトで確認する必要があります。また、卒業後に就職活動を続けるためには、1年間有効な長期ソーシャルビジットパスを申請することも可能です。
大きな団体としては、シンガポール日本人会(JAS)という日本人会があります。レストラン、ラウンジ、図書室などの施設を提供し、各種文化講座や季節のイベントを開催しています。
その他学生団体では、シンガポール国立大学日本人学生会(NiSC)があり、NUSに実際に留学した学生たちによって運営されています。NUSへ留学を希望する学生、留学している学生にとって有益な情報が得られます。
シンガポールの外国人留学生は2023年のデータによると約5万人で主にマレーシアやインドネシア、タイいった東南アジア出身が多いです。

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、
文部科学省が所管する団体です。
学生支援を先導する中核機関として、「奨学金事業」
「留学生支援事業」および
「学生生活支援事業」を
総合的に実施し、
次世代の社会を担う豊かな
人間性を備えた創造的な人材を育成すると
ともに、
国際理解・交流の促進を図ることを目指しています。