留学先の国の特徴や留学情報をご紹介。
国ごとの違いを明確に知り、自分にあった留学先を見つけましょう。

大学・大学院・短期大学・専門学校 交換留学

最新の情報については、 ビザについては日本国内の大使館・総領事館に、学校情報は留学を希望する学校に、必ず直接確認してください。
Wさん(20代女性)
都市名:ロスバニョス
学校名:フィリピン大学ロスバニョス校
専攻名:農学部
留学期間:2013年10月~2014年8月
留学形態:交換留学
留学の動機
なぜフィリピンに留学しようと思いましたか?他国との比較、決め手になったことなどお答えください。
・金銭面
自分の貯蓄のみで生活する予定だったので生活費の安いフィリピンにしました。
・勉強・研究面
自分が通っている大学ではできないような醸造研究を行うことができる環境があったからです。また、すべて英語による授業だったこと、日本で開発途上国の勉強をしているのでフィリピンのような国で暮らしてみたかったからです。
留学前の準備期間、言語の勉強方法
留学を思い立ってから実際に現地へ出発するまで何か月くらいの準備期間が必要でしたか?
5か月程度

準備期間中にいちばん大変だったこと、時間は十分だったかをお答えください。
大変だったことは入学に必要な書類を集めることです。
時間は決して十分とは言えませんでしたが、日本の学校の迅速な対応により問題なく準備を終えることができました。

留学前に英語またはタガログ語などの現地語をどのように勉強しましたか?語学試験は受験しましたか?
英語は最初の数か月マンツーマンレッスンを受講し、その後は独学で勉強を行いました。タガログ語は生活するにあたり必要最低限な単語をフィリピン人の友人やトラベルブックを通して覚えました。留学中に語学試験は一切受けていません。

語学学習において、どんな勉強方法が一番効果的だと思いますか?
洋画を繰り返し見て、聞き取りをしたり、表現方法を覚えたりしました。
また、友人ととにかくしゃべることで英語がすぐに思い浮かぶ、思っていることをすぐに口に出せる練習をして、それがある程度できるようになったら同時に正しい文法を自分で学習することが私にとって効果的だったと思います。
情報収集方法
どのようにしてフィリピン留学について情報収集しましたか?
インターネットをはじめ、以前フィリピン大学に留学していた先輩、現在フィリピン大学から日本に来ている留学生から情報収集を行いました。
現地学校への問い合わせ
学校へはどのような手段で連絡を取りましたか?また、具体的な質問内容を差支えない範囲で教えてください。
学校の学務課、教授を通じてメールで連絡を行いました。
質問内容は学校の授業内容、年間スケジュール、寮の設備、費用、ビザなどに関して問い合わせを行いました。

連絡の際に困ったことはありましたか?
現地学校からのメールの返信が遅かったこと、質問しても学校側も把握していないことがあったりして戸惑うことがありました。
出願
出願時に提出した書類と、提出方法を具体的に教えてください。
 
志望理由
課外活動歴
留学後の進路予定
指導教員からの推薦
授業学習(履修したい授業)
研究 テーマ、 内容、研究目的 、研究方法、 分析方法
語学力を証明できるもの
成績証明書
健康診断書
残高証明書
戸籍謄本

出願から正式な入学許可書を受け取るまでに苦労したことはありましたか?それをどのように解決しましたか?
特にありませんでした。日本にいたときは日本での大学の留学課と教授がフィリピン大学と連絡をとってくださり、現地に行ってからはOIL(留学生担当課)が出願などの手続きをサポートしてくださいました。出願時には戸籍謄本などいくつか必要な書類があります。私の場合、地元で暮らしているので苦労しませんでしたが、実家暮らしではない場合、書類の郵送などをしてもらわなければならない点がわずらわしいかもしれません。
入学試験
入学試験を受けましたか?またその教科や内容を教えてください。
日本の大学で書類選考、面接がありました。面接は現地で生活するための能力があるかを確かめるものでした。
ビザ・居住の許可等の取得
(JASSO注:手続き上の必要書類等は当該地における当時のもので、申請にあたっては、自己の責任において最新の情報を確認する必要があります。)

留学にあたり取得したビザ(査証)の種類を教えてください。また、申請から取得までにかかった時間も教えてください。
学生ビザを取得しました。ビザなしで入国し(20日間程度はビザなし滞在可)、到着してから現地の大学の留学生担当者を中心にビザの申請を行いました。申請から取得までは3か月以上かかりました。私の場合は問題なく取得できましたが、書類に不備があると許可されるまでにより時間がかかってしまいます。

ビザ(査証)の取得にはどのような書類や手続きが必要でしたか?気をつけた点も教えてください。
マニラの入国管理局に現地の大学の学部が用意した書類や証明写真を提出しました。証明写真は現地で簡単かつ安価に手に入れることができるので持参する必要はないと思います。入国管理局では指紋採取も行われました。
すべて留学生担当者が行ってくれたので問題はありませんでした。
学費、生活費、お金の送金・管理方法等
留学中にかかった学費(+諸経費)の総額はおよそいくらでしたか?どのような支払方法が便利でしたか?
100万円前後(渡航費、海外保険費、生活費、予防接種費)
クレジットカードでの支払いが楽でした。スキミングなどの不正利用も行われることなく安心して使用することができました。

学費以外の生活費の、1か月平均額または留学期間全体の金額、及び内訳を教えてください。
寮費(光熱費、水道代込み)3,500ペソ
冷蔵庫レンタル代500ペソ/月
食費10,000ペソ
交通費、娯楽費6,000ペソ

学費、生活費をどのように捻出しましたか?
日本のアルバイトで稼いだ貯蓄から捻出しました。

お金をどのように管理していましたか?現地で銀行口座を作った場合、どのような手続きをしましたか?
日本で使用していたクレジットカードを使用し、現地のATMから毎月引き出していました。引き出す際に毎回500ペソの手数料がかかります。民間企業の国際送金サービスでのお金の受け取り、日本の銀行のキャッシュカードを利用している日本人もいました。
クレジットカード決済については、ロスバニョスで出来る場所は少ないですが、マニラだといろいろな場所で使用することが可能です。

日本からの送金が必要な際、どのように送金してもらいましたか?
送金してもらったことがないのでわかりません。
健康管理
どのような保険に入っていましたか?留学先校など現地で保険の指定はありましたか?
保険の指定はなかったのでインターネットで探して決めました。1年間で20万円程度かかりました。

日本またはフィリピンで予防接種・健康診断を受けた場合、その内容を教えてください。
日本でA・B型肝炎、狂犬病を受けました。完全に終わるまで数か月かかること、特殊な予防接種なので扱っている病院が少ないことから早めの準備が大切だと思います。

現地の医療サービスを受けましたか?またその場合、気をつけるべき点があれば教えてください。
風邪薬は医師の処方箋がなくても薬局で手に入れることができます。
ロスバニョスの病院は科ごとに曜日が決まっているので、早急に行きたいと思ったときに診てもらうことは難しいです。大学の病院は内科だけなので、私は保険会社が斡旋しているマニラのSt.Luke病院に通っていました。(皮膚科・歯科受診)マニラまで診察のためにいくのは面倒でしたが、医師、処方される薬、施設は日本の病院と同等またはそれ以上でした。保険会社の日本人職員が常駐しているので、手続きや薬の説明も日本語で受けることができました。
学校生活
日本の授業に比べて異なる点、フィリピンらしいと思う特徴、受講した感想を教えてください。
グループワークやプレゼンテーションが多いことが、日本の授業と異なる点だと思います。グループワークからは協調性や団結力が得られ、留学生が私だけのクラスであっても、受講しているフィリピン人学生と仲良くなるきっかけにもなりました。プレゼンテーションは自分で調べ、自分の主張に一貫性を持たせる力がつきました。

予習・復習での工夫や苦労した点があれば教えてください。
携帯のボイスレコーダーを使用して、授業内容を録音して聞き逃したところをもう一度聞けるようにしていました。パワーポイントで行われた授業は、スライドのデータを先生からもらって復習を行っていました。復習してわからなかったところは先生に直接質問しました。

試験やエッセイ・レポート対策について、工夫や苦労した点があれば教えてください。
英語でのプレゼンテーションやレポートは、日本にいたときからやっていたのでそれほど抵抗はありませんでしたが、研究内容をA4サイズ50ページ程度に英語でまとめるのは、英会話とは異なり専門的用語などを多く使用するので、苦労しました。これは現地の大学院生に手伝ってもらいました。

英語による授業または英語研修に参加した方に伺います。現地語は、授業・リサーチ・日常生活において必要でしたか?
公共交通機関を利用する時に現地語が必要でした。しかし、覚えるべき単語は決まっているので問題ないと思います。授業は先生が留学生の私に配慮してくれて、全て英語で行ってくれました。

授業やレポートにおいて、語学上・学習上のサポートはありましたか?
基本的に授業は英語で行われました。試験時は留学生の私だけ英語を調べるという目的のため電子辞書を使うことを許されました。学習上のサポー トは特にありませんでしたが、私の場合は研究室の先生が日常について気遣いしてくださったり、OIL(留学生担当課)が日常のサポート(ビザ申請など)を行ってくれました。

学校の施設は充実していましたか?
大学構内には複数のカフェ(Wi-Fi利用可)や食堂、コンビニ、郵便局、大学で飼育された牛を利用した乳製品販売店もありました。図書館は古い蔵書が多く、数も多いとは思えませんが、Wi-Fiが利用でき、論文検索サービスが充実しています。デスクトップパソコンも比較的最新モデルのものが十分な数置いてあります。

学校全体やクラスで、現地の学生・外国人留学生・日本人留学生の割合、学生の年齢層はどのようでしたか?
学生の年齢層は日本の大学よりも若いです。学部で留学に来ている人は日本人と韓国人が1対1でした。大学院生は、東南アジアを中心に多くの留学生が来ています。

現地の学生・外国人留学生と交流できましたか?その方法や得られたこと、大変だったことがあれば教えてください。
現地の学生とは現地の日本文化サークル、アグリビジネスのサークル、授業、他の留学生の紹介などによって交流できました。特にアグリビジネスのサークルでは、現地でアグリビジネスのロールモデルとされている農場へサークルの友人と行き、スタートアップキャンプを受講して勉強になりました。こういった点は、旅行ではなく留学でないと味わえない経験だと思います。
寮の友人は、慣れない海外生活を共に助け合いながら生活し、帰国後も連絡をとりあうほど仲良くなれました。

日本人留学生との交流はできましたか?得られたことや大変だったことはありましたか?
私より先にきていた留学生から、フィリピンで生活していく上での情報(近隣の施設や治安、大学のこと)を教えていただきました。始めは英語もわからなかったので、日本人留学生からの情報は非常に大きなものでした。日本人留学生だけでマニラにでかけたり、食事をしたりすることもありました。

指導教官とのやり取りでよかったこと、大変だったことはありましたか?
指導教官が以前日本に留学経験があった人だったので、日本人の生活習慣や留学生としての生活について理解があって、非常によかったです。
食事
普段はどのように食事をされましたか?現地の食事・飲料水・食材で苦労したこと、気をつけたことはありましたか?
寮で火を使用する調理は禁止されていたので、基本的に外食でした。大学の周りは朝早くから食堂がやっています。冷蔵庫をレンタルしたので、朝はヨーグルトやフルーツなどを食べていました。また室内に菓子などを放置しておくとありが寄ってくるので、冷蔵庫を賢く使うのはおすすめです。最近は寮内に食堂ができたらしいので、そこを利用するといいと思います。フィリピンで水道水を飲むことはできません。寮内のウォーターサーバーを利用していました。
肉は料理する前に水洗いをしたほうがいいというのも聞いたことがあります。おなかを壊しやすいので、生野菜の摂食はなるべく控えていました。

日本の食材を手に入れることはできましたか?日本から持参すると良い食材があれば教えてください。
カレーや日本米、海苔、豆腐などは大学近郊のスーパーマーケットで購入することができます。マニラには日本食品専門店があり、インスタントみそ汁やカップ麺、漬物、餡、スナック菓子、パスタソースなど幅広い品ぞろえで困ることはありません。ふりかけや粉末スープを持ってきていました。お土産として周囲の友人に抹茶味のチョコなどを持参すると喜ばれると思います。
住居
留学中、どんな住居に住んでいましたか?その特徴とともに教えてください。
大学内の寮。基本的に2人部屋です。トイレ、シャワー、エアコン、Wi-Fi付き。シャワーは水、またはぬるま湯のみで温度調節不可です。

住居を決めた際の基準や、探した方法を教えてください。
交換留学なので、学校からの紹介でした。
大学外のアパートなどを探す場合、不動産会社などはないので直接アパートを訪ねて空室状況や費用を教えてもらわなければなりません。

住居でトラブルはありましたか?あった場合、どのように対処しましたか?
1週間の掃除、バスタオル交換などの回数が決まっていなく不便なことがありました。そういった場合は自分から掃除をしてほしいと申し出ました。
また、寮は2人で1部屋だったのですが、他の留学生が帰国し1人で部屋に住まなければならなくなってしまった時に、倍の寮費を請求されました。日本の留学生係、現地の留学生係、寮と話し合い、解決できました。
現地の治安状況・注意したこと等
現地の治安状況についてどのように情報収集しましたか?
外務省のウェブサイトから情報取集を行いました。

居住地域の治安状況を教えて下さい。治安状況を踏まえて気をつけた点について教えてください。
ロスバニョスはマニラと比較しとても安全な地域だと思います。メインストリートであれば夜に歩いていても危ないとはあまり感じませんでした。ただ、中通りの夜道はスリ、ひったくりといった軽犯罪が起こっているので危険です。貴重品は必要な分だけ持ち歩き、かばんは常に自分の前に身につけていました。高価なものは身につけず、目立たない格好を心掛けていました。

犯罪に巻き込まれたことはありましたか?その際どのように対処しましたか?
私自身はありません。しかしタイ人の友人はデパートで財布をひったくられました。その友人は現金3万ペソをはじめ、クレジットカード、タイの運転免許証、海外在住証明書、学生証など多くの貴重品を紛失しました。たいてい紛失物は交番に届けられるということはない国なので、紛失しないように心がけるのが一番です。
通信
通信機器は、日本から持参されましたか?学校や居住施設での利用はいかがでしたか?
PCとiPhoneを持参しました。日本から持参したiPhoneはWi-Fiのみを利用していました。現地で友人らと連絡を取るために現地の携帯電話を購入しました。携帯電話とSIMカードで2,000ペソ以内でした。韓国製スマートフォンなどは10,000ペソ以上するものもあります。
Wi-Fiの速度は日本と比較し非常に遅く、停電も頻繁に起こるため不便なことが多かったです。
気候
日本との気候の違いに対して心がけた点を教えてください。
蚊媒介の病気があるので、蚊にさされないように長袖長ズボンを着用するように心がけました。室内はエアコンが効き、外は暑いことが多いので、着脱できる恰好が好ましいと思います。
現地生活状況・各種相談先
現地購入できて役に立ったもの、日常品で重要なものがあれば教えてください。
ロスバニョスでは意外と日本食が購入できます。(カレー、味噌汁、醤油、海苔、カップヌードル、インスタント食品など)マニラには日本人街があり、食料品 (納豆や漬物、アルコール類、缶詰、パン、菓子など)を購入できたり、焼肉や鍋、とんかつ、ラーメンなどを食べることもできます。日用品で役に立ったものはウエットティッシュです。不衛生な環境が多いことに加え、トイレにトイレットペーパーがないことが多いのでウエットティッシュはいろんな場 所で役立つことが考えられます。

学校内・学校外で問題があったとき、誰に相談しましたか?
日本の先生、留学生係、現地の先生、留学生係
慣れない海外での生活についての相談は、他の留学生や留学経験のある現地の友人に行っていました。

住居などについて支援を受けられるような学生互助会(自治会)などはありましたか?その支援を受けましたか?
ありませんでした。

現地の人との文化的摩擦、トラブルの経験や、異文化の中で気をつかった点はありましたか?
自分の考え方を押しつけずに、相手のことを理解しようとする姿勢を心掛けました。また察するだけでは理解できないことが多いので、疑問に思ったことは直接聞くことで、相手のことをより理解できるようになると思います。
帰国後の進路/留学と進路との関係
現在の所属について、差し支えない範囲で教えてください。
帯広畜産大学 4年

留学前・留学中・留学後のいつ、就職活動をされましたか?
留学前、留学後に合同企業説明会へ参加しました。

フィリピンで就職活動をされましたか?その場合、その内容や特徴、現地大学・語学学校からの支援の有無について、差し支えない範囲で教えてください。
参加していません。

日本で就職活動をされましたか?その場合、その内容や留学とのかかわりを差し支えない範囲で教えてください。
現在就職活動中です。自己PRで他の人とは異なる経験をしたということを書いています。

留学経験は進路決定に影響しましたか?また、留学経験は現在の仕事・学業にどのようにいかされていますか?
帰国後は、国際協力の授業で自分の経験を踏まえて多角的に物事をみることができるようになったと思います。将来的に留学経験を生かし、開発途上国に貢献できるような職業に就きたいと思っています。
後輩へのアドバイス
日本にいる間にしておけば良かったことや、留学先にフィリピンを選んで良かったと思うこと、期待とは違ったことなどを踏まえて、これから留学を考えている後輩へのアドバイスをお願いいたします。
留学は非常に濃密な時間をすごせることは間違いありません。日本では起こらないような苦労、困難な状況に直面することでそのひとつひとつが私を成長させて くれていると感じました。留学を考えているのであれば、計画的に資金集めや学校選びを行い、なによりも自分の意志を固めることが最終的には大切だと思います。
留学中の1週間の授業時間割
9時00分~10時00分   食品官能検査(講義) 9時00分~10時00分   食品官能検査(講義)
10時00分~13時00分 食品官能検査(実験) 11時30分~13時00分 スピーチ英語
14時30分~16時00分 スピーチ英語  

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、
文部科学省が所管する団体です。
学生支援を先導する中核機関として、「奨学金事業」
「留学生支援事業」および
「学生生活支援事業」を
総合的に実施し、
次世代の社会を担う豊かな
人間性を備えた創造的な人材を育成すると
ともに、
国際理解・交流の促進を図ることを目指しています。