学校名:国立大学法人 ソウル大学校
都市名:ソウル
専攻名:食品生命工学科
留学期間:2017年3月~現在留学中
取得資格・学位:学士号(予定)
在籍課程:学士課程2年次
留学形態:私費留学
なぜ韓国に留学しようと思いましたか?他国との比較、決め手になったことなどお答えください。
平素から食品と健康の関連性に興味があり、韓国ドラマでよく出てくる「医食同源」という考え方に興味を持った事がきっかけで、高校2年生の時にトビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム(※)の行き先として韓国を選んで申し込んだのですが、幸運にも奨学生に選ばれて韓国の大学で1か月間の語学研修を受けることができました。滞在期間中に韓国の有名大学には日本の大学には殆ど設置されていない食品工学科という専門課程があることを知り、これが決め手となって韓国への本格留学を決心しました。広島から韓国ソウル行きの直行便があり、東京よりも飛行時間が短いというのも本格留学を前向きに考えることができた理由でもありました。
(※)日本の高等学校等に在籍中の留学を対象とした給付型(返済不要)の奨学金。以下、「トビタテ!」と表記。
留学を思い立ってから実際に現地へ出発するまで何か月くらいの準備期間が必要でしたか?
トビタテ!を利用して短期留学できたのが高校2年生の夏休みで、実際に現地で1か月間暮らしている間に将来韓国で食品工学を学んでみたいと考えるようになりましたので、本格留学のために渡韓するまでには高校卒業までの約1年半の準備期間がありました。
準備期間中にいちばん大変だったこと、時間は十分だったかをお答えください。
語学スクールに通うことなく、高校卒業と同時に韓国の大学にストレートで入学するためには、大学の願書提出までに各大学が定める所定の韓国語能力試験TOPIKの成績が必要です。韓国語は日本語と文法がほぼ同じとはいえ、韓国語を勉強し始めたのがトビタテ!に申し込んだ高校2年生の春でしたので、願書を提出するシーズンとなる高校3年の夏までの1年余りの間に韓国語のレベルを殆どの大学で求めているTOPIK4級まで引き上げるのが一番大変でした。韓国語能力試験は2016年までは日本国内では年に2回しか行われておらず、受験回数を増やすため、韓国の会場でも2回試験を受けましたが、最終的にTOPIK4級に合格できたのは願書提出直前の試験でした。高校生向けにトビタテ!留学制度ができたのは私が高校2年生の時からですが、高校1年生の時に韓国語を勉強開始できていれば、もう少し余裕を持って準備できたかもしれません。
留学前に韓国語または英語をどのように勉強しましたか?語学試験は受験しましたか?
ソウル大学を含め、韓国の有名大学の多くは必要な語学力として韓国語または英語のいずれかのレベルが問われますので、韓国への本格留学を決めてからは韓国語を最優先で勉強しました。韓国語は広島市留学生会館で開かれている韓国語講座に通ったり、自宅でオンライン韓国語講座を受けたりしながら勉強しました。ソウル大学は願書提出の段階でTOPIK3級以上の成績が必要で、大学卒業までにTOPIK4級以上である必要があるのですが、高校2年生の秋の時点ではまだTOPIK1級でしたた。高校3年生の春の試験でTOPIK4級に合格でき、応募条件を満たすことができました。
語学学習において、どんな勉強方法が一番効果的だと思いますか?
録画してある授業を好きな時間に何度でも視聴することができる自宅でのオンライン学習が一番効果的でした。
どのようにして韓国留学について情報収集しましたか?
インターネットでの検索と大学などへのメール問い合わせで情報収集を行いました。
学校へはどのような手段で連絡を取りましたか?また、具体的な質問内容を差支えない範囲で教えてください。
大学の入学試験担当者と直接、専らメールでやり取りを行いました。
主な質問内容は、募集要項の公表時期の確認、募集要項を読んで理解しにくい点の確認でした。
連絡の際に困ったことはありましたか?
メールでの問い合わせは、事前に文面を考える時間が十分あり、もし不安な点があれば韓国語の先生にチェックしてもらうことができたので、特に困ったことはありませんでした。
出願時に提出した書類と、提出方法を具体的に教えてください。
入学志願書、自己紹介および修学計画書、出身学校教師推薦書、出身学校進学担当教師推薦書、高校卒業(予定)証明書、高校全学年の成績証明書、パスポートなど本人と親の国籍を証明する証明書、語学力を証明する書類として韓国語能力試験 TOPIK4級の成績証明書(英語の場合はTOEFL iBT 80以上の成績証明書が必要)、出身学校への学力照会同意書です。
出願に必要な書類は、担当窓口に締切までに郵送しなければなりません。
出願から正式な入学許可書を受け取るまでに苦労したことはありましたか?それをどのように解決しましたか?
ソウル大学の場合は応募受付、受験料支払い、願書受付状況の確認、そして合格発表のすべてをオンラインで確認できるため、特に困ったことはありませんでした。
入学試験を受けましたか?またその教科や内容を教えてください。
ソウル大学の場合、留学生の入学試験は書類選考が中心です。ただし、合格発表後に、入学式の前に理系の学生には数学と英語と韓国語の校内テストがあり、所定の点数を取得できなかった場合は受講できる講座に制限が設けられます。また、卒業までに所定の点数を取得できなかった場合は卒業できないことになっています。
奨学金もしくは授業料減免制度の情報をどこで得ましたか?また利用するためにどんな準備や手続き(書類提出・面接等)をしましたか?
大学が支給する校内奨学金はもちろん、校外の奨学財団が支給する奨学金については大学のホームページや国立国際教育院(NIIED)が運営するStudy in Koreaのホームページから情報を得ることができます。
ソウル大学の場合は、留学生関連業務を統括する国際協力本部が窓口となって校内外の奨学金の応募および審査を行っています。
奨学金もしくは授業料減免制度を利用した感想について教えてください。
現在、授業料減免の申請を行っていますが、まだ申請受付期間中ということもあり、現時点では受領できるかどうか決まっていません。
ビザの取得にはどのような書類や手続きが必要でしたか?気をつけた点も教えてください。
大学から所定様式の入学許可書を受け取り、日本国内にある韓国の大使館または領事館に行って留学ビザを申請する必要があります。4年制大学に正規留学する外国人留学生はD-2ビザが必要です。
外国人登録にはどのような書類や手続きが必要でしたか?気をつけた点も教えてください。
外国人登録の手続き方法や必要書類などは韓国政府が運営するHi Koreaに詳しく書いてありますが、本人のパスポートと写真1枚、在学証明書を持参し、現地で申請書を記入して提出すれば、管轄の出入国管理局にて外国人登録証を発行してくれます。
留学中にかかった学費(+諸経費)の総額はおよそいくらでしたか?どのような支払方法が便利でしたか?
韓国の大学は2学期制で、ソウル大学の場合は学部によって多少差はありますが、理系のほとんどの学部において学期ごとに約300万ウォン(約30万円)の授業料が必要です。他に住居費や食費などの生活費に年2回の渡航費を含めると月額8万円程度が必要でしたので、年間総額160万円程度が必要でした。
授業料や学校の寮費などはすべて、ソウル大学の個人ログインページに振込情報が表示され、支払状況を確認できます。
学費以外の生活費の、1か月平均額または留学期間全体の金額、及び内訳を教えてください。
私の場合はキャンパス内にある大学の寮で暮らしているので、光熱費を含む住居費は年間約22万円程度と安いのですが、学外の学生向けマンションは日本の都心部とほぼ同額のようです。
世界物価動向などの各種資料にも書いてある通り、ソウルの物価は交通費のように東京より安いものもありますが、娯楽費や食費は東京並みですので、学費以外の生活費は東京とほぼ同じと思われます。
私の場合、学費以外の生活費として月額7万円程度かかり、これに年2回の渡航費を含めると月額8万円程度が必要でした。
学費、生活費をどのように捻出しましたか?
学費や生活費はすべて、日本からの仕送りでまかないました。学業に専念するためアルバイトはしていません。
お金をどのように管理していましたか?現地で銀行口座を作った場合、どのような手続きをしましたか?
留学生ビザと外国人登録証を有する留学生は、パスポートを持って銀行の窓口に行けば簡単に銀行口座を作ることができます。ソウル大学の場合は、大学の学生証に銀行のキャッシュカード機能やデビッドカード機能がついており、また校内には韓国の主要な3つの銀行の支店や郵便局がありますので、すべての手続は学校内で完結します。
日本からの送金が必要な際、どのように送金してもらいましたか?
韓国にある私の銀行口座に直接振り込んでもらっています。
どのような保険に入っていましたか?留学先校など現地で保険の指定はありましたか?
韓国で留学生向けの医療・損害補償保険に加入しています。学校指定の保険というものは特にありません。留学生も韓国の国民健康保険に加入することができますが、民間保険会社の留学生保険の方が費用も安く、また事故による損害も補償してもらえるなど保障範囲も広いため、私は民間保険会社の留学生保険に加入しています。
日本または韓国で予防接種・健康診断を受けた場合、その内容を教えてください。
大学の寮に入るためには、応募時に健康診断が義務付けられており、胸部レントゲン検査など所定の項目の健康診断を受け、診断書を添付する必要があります。
現地の医療サービスを受けましたか?またその場合、気をつけるべき点があれば教えてください。
ソウル大学付属病院は本部キャンパスとは別の場所にありますが、キャンパス内には大学付属病院が運営する診療所があり、転んで怪我をした際に利用したことがあります。気をつける点は特にありません。
日本の授業に比べて異なる点、韓国らしいと思う特徴、受講した感想を教えてください。
日本の大学の授業を受けたことがないので比較になるのかどうかは不明ですが、学部1年次の教養関連の授業では4人程度のチームを組んで課題をこなし、成果をチームごとに発表するスタイルの授業が多いのが印象的でした。
ソウル大学はメンター(Mentor)制度が充実しており、希望する新入生全員に先輩役のメンターが付き、苦手な教科を教えてもらったり、学校生活上の困ったことを相談できたりします。週1回のミーティングでは先輩役のメンターと食事をしながら勉強や相談を行うのですが、食費やコーヒー代は学校が負担してくれます。私は1年次の時に、苦手な科目を教えてくれるメンター1名と同じ学科の先輩メンター1名の計2名のメンターにお世話になりました。
予習・復習での工夫や苦労した点があれば教えてください。
ソウル大学は韓国最難関校ということもあり、皆さんの元々の基礎学力が高いためか普段あまり授業に出ていないにもかかわらず課題発表の直前に資料に少し目を通しただけで毎回授業に出ている私以上に素晴らしい発表ができる人が何人もいるのを目の当たりにしてきました。元々の基礎学力に加えて語学の面でも韓国人学生に劣ることを自覚していましたので、韓国人学生以上に予習や復習に時間をかけて授業に臨んだ1年でした。特に予習やレポートの準備、実験レポートの作成などには韓国人学生の倍以上の時間をかけて取り組みました。
試験やエッセイ・レポート対策について、工夫や苦労した点があれば教えてください。
チーム発表スタイルの授業は、自分のために同じチームの韓国人学生の評価が低くならないよう、他の授業以上に予習や事前準備に力を入れて頑張りました。また、授業は韓国語で進行されるのですが、教材やパワーポイントや試験は英語でしたので、それぞれの単語などを日韓英の3か国語で覚えて結びつけるのに苦労しました。
英語の授業に参加した方に伺います。韓国語は、授業・リサーチ・日常生活において必要でしたか?
英語圏学生向けの英語での授業においては特に韓国語は必要ありませんが、一般の韓国人学生向け教養科目としての英語の授業では韓国語での発表や説明がありますので、ある程度の韓国語の能力が求められます。また授業は韓国語でも理系の場合は特に教材が英語であったり、試験も英語で出題されたりすることが多いです。
授業やレポートにおいて、語学上・学習上のサポートはありましたか?
いくつかの教科においてメンターのサポートを受けることができました。留学生だから特別というわけではなく、ソウル大学のメンターシステムに基づくサポートです。
学校の施設(図書館・Computer Lab・カフェなど)は充実していましたか?
キャンパス内には寮や診療所、図書館、博物館、美術館などの学内施設はもちろん、銀行やカフェ、レストランなどの外部施設も多数あり、日本のことを専門的に研究する日本研究所や東大の韓国事務所など日本関連の施設もあるなど、施設は非常に充実しています。広大なキャンパス内を移動するため無料のシャトルバスが短い間隔で運行されており、最寄り駅からのバスも学生を乗せるためキャンパス内を一周してから駅に向かってくれています。
学校全体やクラスで、現地の学生・外国人留学生・日本人留学生の割合、学生の年齢層はどのようでしたか?
インターネットで確認できる統計データによれば、2016年4月1日現在、ソウル大学の全学生数28,378人のうち、外国人留学生は語学研修目的の1,085人を含む全2,709人で、日本人は語学研修目的の32人を含めて全部で75人です。
日本人留学生75人のうち学部生は12人で、内訳は文系が4人、工学系が1人、理系が1人、芸術音楽系が6人です。大学院生および研究者の場合は全63人のうち、理・工学系は2人しかおらず、残りの61名は文系です。つまり、ソウル大学の場合は、日本人留学生の殆どが大学院生または研究者であり、留学生のほとんどは文系を専攻しているというのが大きな特徴です。
私の専攻科である食品生命工学科は工学系の農業生命科学部に属し、在籍している日本人学生は私ひとりだけです。
現地の学生・外国人留学生と交流できましたか?その方法や大変だったことがあれば教えてください。
私は留学生の集まりにはあまり参加しておらず、また学部には日本人学生が殆どいないこともあり、普段の授業や寮生活においては専ら韓国人学生たちとやり取りしながら暮らしています。
寮は色んな部屋タイプがあり複数の棟があるのですが、私の部屋は2人部屋が3つある3LDKタイプとなっています。ルームメイトが韓国人学生なので、学校生活では学べない言葉や韓国の現地事情について教えてもらったり、生活マナーや物事の捉え方などを知ることができたりするという点で、大学の寮生活は非常に為になります。
2年次になってルームメイトが変わりましたが、3LDKの部屋のうち別の部屋にはアメリカ人の留学生が入ってきたため、最近はリビングで、出前で頼んだ韓国料理を食べながら日米韓の学生事情を話し合うなどして親交を深めています。このような偶然の出会いも寮生活の楽しみの一つと言えるでしょう。
寮には快適な共同生活を営むためのルールが決められており、また女性専用棟ということもあり、いまのところ文化の違いによるトラブルや困ったことは特にありません。
日本人留学生との交流、韓国の学生や他の外国からの学生との交流はできましたか?大変だったことはありましたか?
日本人留学生との交流は特にありませんが、ソウル大学で教えている日本人の女性講師の方との交流があり、様々なことを教えていただいています。
指導教官とのやり取りでよかったこと、大変だったことはありましたか?
韓国人学生に比べて語学力にハンデがあることを理解してくださる教授が多く、困ったことや授業で理解できない点があればいつでも気軽に研究室を訪ねるかメールで尋ねるようにと親切にしてくださる教授がおられるなど、学部に日本人留学生が殆どいないこともあってか気を遣って頂く場面が度々ありました。
その一方で、留学生を担当する部署の事務員さんなどは、奨学金その他の問い合わせに対して不親切な対応を取るなど、どちらかといえば事務関連のお仕事をされる方にぶっきらぼうな対応をされることが多く、日本のような親切な事務対応を期待していると最初は戸惑う場面が多いかも知れません。
普段はどのように食事をされましたか?現地の食事・飲料水・食材で苦労したこと、気をつけたことはありましたか?
ソウル大学のキャンパス内には軽食を食べられるカフェを含めると全部で36か所のレストランとカフェがあります。なかには街でみかける有名チェーンのカフェやレストランといったやや高めの価格帯のレストランもある一方で、100円でランチを食べられる食堂もあったりするなど、食事の値段や種類も様々で、学内レストランの定食メニューを確認できる携帯アプリも複数あるほどです。
また、キャンパスのすぐ外には数百メートルにも及ぶ食堂街があり、いくつかの店は夜間であってもキャンパス内の寮にまで出前対応してくれますので、食事や食材に苦労することはありません。飲料水は、キャンパス内に無料のミネラル・ウォーターサーバーが多数置かれてあり、レストランでもミネラルウォーターは無料で提供されますので、飲料水で困ることはありません。
日本の食材を手に入れることはできましたか?日本から持参すると良い食材があれば教えてください。
韓国人が好むようなメジャーな日本の食材や菓子類は大手スーパーで簡単に手に入りますます。それ以外のものはオンラインサイトで購入できたり、ソウル市内に複数ある日本食材専門店に行けば簡単に手に入ります。日本から持参すると良い食材は特にありませんが、日本のものを海外で購入すると当然価格が高くなりますので、値段が高い食材は持参すると良いかも知れません。
留学中、どんな住居に住んでいましたか?その特徴とともに教えてください。
キャンパス内にある寮に住んでいます。
住居を決めた際の基準や、探した方法を教えてください。
学校から近く、家賃が安いため。
住居でトラブルはありましたか?あった場合、どのように対処しましたか?
規則を守らなかったり、トラブルを起こしたりする人は強制退寮させられるか次の学期に入寮申請できない罰則規定があり、お互いに気をつけて生活しているため、特にトラブルはありませんでした。
現地の治安状況についてどのように情報収集しましたか?
通常の暮らしでは治安状況は良好なので特に心配はありませんでしたが、最近は北朝鮮情勢が大きく揺れ動いていることもあり、韓国のニュースや日本のニュースをこまめにチェックしています。
治安状況を踏まえて気をつけた点について教えてください。
日本大使館に在留届を出している人には、治安面で重要な局面においてはその都度メールでお知らせが届きますので、ニュースのチェックに加えて大使館からのメールも参考にしています。
犯罪に巻き込まれたことはありましたか?その際どのように対処しましたか?
犯罪に巻き込まれたことはありません。
通信機器は、日本から持参されましたか?学校や居住施設での利用はいかがでしたか?
通信機器はすべて韓国で調達しています。キャンパス内には学校や大手通信会社が提供する無料のWi-Fiが全施設をカバーしており、韓国の大手キャリアは加入者に無料で公衆Wi-Fiを提供してくれていますので、モバイルデータを使う場面はそれほど多くありません。
現地で上記の通信機器やインターネットを利用した際、機器・プロバイダの選択や手続きはどのように行いましたか?
価格やプランについてはインターネットの比較情報を参考にしました。通信会社直営のショップにいけば、プランや商品選択なども親切に教えてくれます。
韓国にも大手キャリアの回線を利用する格安SIMを提供する会社が複数あり、月額800円程度で通話機能があり・公衆Wi-Fi無料サービス付き・1GBのモバイルデータが使えるプランもあります。
日本との気候の違いに対して心がけた点を教えてください。
ソウルは緯度的には日本の新潟市と金沢市の中間程度に位置しています。冬は1番寒い時ではマイナス20度近くになりますが、雪は日本の豪雪地帯のように積もりはしません。夏はもちろん暑いのですが、日本ほど湿度が高くないので、気温の割には蒸し暑くはありません。
四季の特徴や気象条件は、全体的に日本と大きな差はありません。
現地購入できて役に立ったもの、日常品で重要なものがあれば教えてください。
中国からの黄砂やPM2.5のような微小粒子状物質による大気汚染が社会的に問題になっており、マスクは常備した方が良いと思います。
学校内・学校外で問題があったとき、誰に相談しましたか?
問題や悩みを相談することは特にありませんでしたが、同級生に頼めないようなことがある時には韓国で知り合ったソウル大学の日本人女性講師の方に助けていただきました。
住居などについて支援を受けられるような学生互助会(自治会)などはありましたか?その支援を受けましたか?
留学生の相談事項はすべて大学内の国際協力本部という部署が対応・サポートしてくれますが、私の場合は特に支援が必要な場面はありませんでした。
現地の人との文化的摩擦、トラブルの経験や、異文化の中で気をつかった点はありましたか?
銀行や通信会社といった大手企業の接客業の窓口の方は親切で接客レベルも高いですが、比較的に廉価なサービスを提供する店においては自分の仕事に愛情や愛着をもたないスタッフやアルバイトが多く、サービスの質が低いことが多々見受けられます。このような傾向は韓国に限ったことではありませんが、提供されるサービスの質は購入価格に比例するという認識を持っておくことも必要かも知れません。また、韓国は日本に比べて一人ひとりの個性と感情が仕事や態度に現れやすい文化ですので、そのような文化的背景も知っておくことも留学生活に役に立つかも知れません。
これまでの留学準備と留学生活を振り返って、「日本にいる間にしておけば良かった」と思うことはありますか?
語学の勉強は、早く着手することに越したことはありません。また現地にきて困らないために会話の練習をしておくべきだと思います。
留学生活を送る際の注意点と、これから留学を考えている後輩へのアドバイスをお願いいたします。
グローバル社会においては、国家も企業も、そして個人も自分だけの魅力を求められています。留学の目的は人それぞれですが、乏しい語学力のままで長期留学を目指す場合は強い目的意識がなければ途中で挫けてしまいがちです。韓国語の場合は日本と韓国に既に多くのバイリンガルがおり、語学力があるということだけでは就職や仕事の面において大きなアドバンテージにはならなくなってきました。
その一方で、韓国は日本から距離的にも近くて移動も便利で、韓流ブームで世界的にも注目されている韓国には年々外国人留学生が増えており、韓国に留学する意義は全く衰えていません。たとえば、韓国と日本の間の類似性や相違に着目すれば、機能性食品や化粧品の開発といったこれから成長が期待される研究分野においても大きく可能性が広がります。
これまでは韓国留学といえば、語学留学や政治・文学などの文系学問を学ぶための留学が多かったのですが、韓国の発酵食品や韓方医学、国策で進めているジェネリック医薬品開発や医療観光事業などは世界的に注目を浴びていますので、私のように理系部門を学ぶために韓国に留学する人が増えることを期待しています。
時限 |
月 |
火 |
水 |
木 |
金 |
1. 9時30分~11時00分 |
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生物学実験 |
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生物学実験 |
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2. 11時00分~12時30分 |
人類と食糧 |
物理化学 |
人類と食糧 |
物理化学 |
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3. 12時30分~14時00分 |
言語学 |
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言語学 |
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有機化学 |
4. 14時00分~15時30分 |
ドイツ語 |
応用解析 |
ドイツ語 |
応用解析 |
有機化学 |
5. 15時30分~17時00分 |
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ドイツ語 |
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