生活情報
2024年8月13日更新
このページは2024年に調査した内容を掲載しています。
物価と生活費
韓国の物価は上昇傾向にあります。
2024年2月現在、韓国の消費者物価指数は、前年対比3.1%上昇しました。それに伴い、2023年は9,620ウォンだった最低賃金(時給)が、2024年には9,860ウォンに上昇しました。
食費
韓国ではインフレーションの影響を受け、特に外食の価格が上昇しています。一人当たり一食1万ウォン近い価格となります。ソウルの場合、2024年2月現在、冷麺が11,462ウォン、ビビンバが10,769ウォン、ジャージャー麺が7,069ウォン、韓国風のり巻きは3,323ウォン程度が目安となっていますが、中心部のレストランやショッピングセンターなどではさらに高い傾向にあります。
交通費
ソウルで電車に乗る場合、1乗車あたり1,400ウォン(カード)、1,500ウォン(現金)です。
市内バスは1,500ウォン、タクシー基本料金は4,800ウォンになります。
住居
韓国で居住できる住居には、主に以下の4つが挙げられます。
大学の寮
ソウル大学の例
入寮申請を直接訪問またはオンラインで行い、審査を経て入寮が可能となります。学部生、大学院で分かれている棟もあり、サイトでは部屋の構造も確認が可能です。申請前に、必ず必要書類をチェックしましょう。韓国では入寮の際、胸部X線検査を提出しなければならない場合が多く見られます。韓国語もしくは英語で記載された検査結果証明書のみ有効です。
国立と私立では金額が異なりますが、ソウル大学では13万5千ウォン~26万8500ウォン(2人1室)です。入寮初月のみ、保証金も支払わなければなりません。
大学外のアパート
・ウォルセ(月貰)
ウォルセとは、少額の保証金を支払う代わりに、月払いで家賃を支払う形態を指します。保証金1000万ウォンの大学付近に位置するワンルーム(専有面積33m2以下)の場合、平均家賃は57万4000ウォン、平均管理費は7万2000ウォンとされています。
・チョンセ(傳貰)
チョンセとは、一定期間(通常2~3年)保証金を大家に預け、退居する時は無利子で全額返金されるという韓国独自の賃貸形式です。
契約期間は通常2年で、月々の家賃は支払いません。
ソウル大学校が位置する冠岳(クァナク)区を例とすると、平均チョンセ額は3億7千万ウォンになります。家主は賃貸期間中に保証金を運用して利息収入を得ます。初めに多額の資金が必要となるため、一般的に留学生にとっては不向きといえるでしょう。近年チョンセ詐欺が問題となっているため、契約する際は十分な注意が必要です。
下宿・シェアハウス
韓国の下宿・シェアハウスは、日本のシェアハウスと形態が似ています。
個室・食事の有無は下宿先によって異なるため、入居を検討している下宿先に問い合わせましょう。冠岳区のある下宿先の事例を見てみると、下宿の平均保証金は100万ウォン、家賃40万~50万ウォンとなっています。女性専用の物件もあります。
考試院・考試テル(コシウォン・コシテル)
コシウォンとは、主に専門職試験(考試)のために居住する住居形態の一つです。家賃が他に比べて低く、食費が含まれている場合が多いですが、防音やセキュリティが弱い場合が多いです。コシウォンが密集している地域である鷺梁津(ノリャンジン)の場合、あるコシウォンでの家賃は約65万ウォン~90万ウォン。コシウォンも女性専用の形態があります。
住居の探し方
韓国の住居の探し方は、主に対面(不動産会社)とオンライン(不動産アプリ)の2つに分けられます。
① 不動産会社に直接行く
不動産会社に直接行き、物件探しと内見をすることができます。ただし、会社により物件の数や価格が異なる場合があります。
② 不動産アプリで探す
不動産アプリでも物件を探すことができます。よく使用されている不動産アプリには、「ホゲンノノ」「zigbang」「Naver不動産」といったものがあります。様々な不動産会社の物件が掲載されている為、物件探しの手間を減らすことができます。ただし、虚偽物件、誇張広告に注意する必要があります
チェックポイント
・月々の家賃はいくらか?
・家賃の支払い方法は?
・家賃になにが含まれているか?水道光熱費、食費、インターネット接続料など
・下宿の家主はどんな人?気が合いそうか?
・留学生はいるか?(外国人への理解や、料理の味付けなどで影響があり、要チェック)
・部屋の設備は何があるか?(ベッド、机、テレビなど)
・部屋は何階にあるか?周辺環境は?(学校周辺だと繁華街なので、うるさいところも)
食事
韓国ではインフレーションの影響を受け、特に外食の価格が上昇している傾向しており、一人当たり一食1万ウォン近い価格となります。
ソウルの場合、2024年2月現在基準、冷麺が11,462ウォン、ビビンバが10,769ウォン、ジャージャー麺が7,069ウォン、韓国風のり巻きは3,323ウォン程度が目安となっていますが、中心部のレストランやショッピングセンターなどではさらに高い傾向にあります。
日本の食品を購入する手段は様々ですが、最も簡単な手段として韓国の代表的な通販サイト「coupang」で入手することができます。世界中の食材を取り扱っているため、品目をハングルで検索すれば表示されます。ただし、漢字の場合、韓国式の読み方で検索する必要があります。
また、寿司など韓国でも人気な食品は、街中のスーパーなどでも販売されています。ただし、味は現地向けに作られている場合があります。
医療保険、医療上の注意事項
韓国には最新医療機器を備えた良質のサービスを提供する病院、総合病院、医院、韓方病院、自治体が運営する地域保健所など様々な診療機関があります。韓国に居住する外国人の増加にともない、外国人が利用しやすい医療施設が増えています。
海外旅行障害保険
日本で加入することができます。各旅行者保険会社から長期滞在者向けの保険を紹介しているので、加入を希望する保険会社のサイトなどを確認しましょう。
韓国の国民健康保険
韓国に6か月以上滞在する全ての外国人は、韓国の健康保険に加入することが義務付けられています。健康保険料は、月11万ウォンです。ただし、留学ビザ(D-2)に該当する場合、保険料が半額に減額されます。
留学中の保険
治安上の特色・防犯対策
韓国の治安は比較的安定し、一般的には安全な生活を送ることができると考えられますが、性犯罪や強力犯などには十分な注意が必要です。
また、韓国では防犯カメラの普及率が高く、2022年の統計では、160万台以上の防犯カメラが作動中です。しかし、セキュリティが充実していない物件に住む場合などは、日頃から警察・消防の電話番号を覚えるなどして、警戒する必要があります。
一部地域では、連休など犯罪が多く発生しやすい期間の場合、警察庁により特別防犯対策が実施されています。
①警察の電話番号:市外局番なしの112番
事件にあった場合、もしくは目撃した場合は、112番(韓国の警察)へ電話をかけましょう。通話料金は無料です。また、韓国の警察では、非営利団体BBB Koreaなどの外部機関を介した電話通訳サービスを実施しています。24時間利用可能で、112番に電話をかけ、「ジャパニーズプリーズ」と言うと、警察から通訳サービスへ繋ぐことができます。
②消防署の電話番号:市外局番なしの119番
火事・救護の場合は119番へ電話します。
「HELP ME 119(http://u119.nfa.go.kr/web/wi/wiContract.jsp?page_id=3)」というサービスがあり、消防署の場合も外部機関を介した通訳サービスを利用可能です。24時間対応で119番による救急車の通話・手配は無料です。
上記の番号は携帯電話・公衆電話からかけることができます。公衆電話からの緊急電話をかける場合は、赤いボタンを押してから番号を押します。
アルバイト
留学ビザ(D-2)または一般研修ビザ(D-4)の場合、一定のTOPIKの水準が求められ、ビザ発行から6か月以上経たなければアルバイトをすることができません。その際、入国管理局にて資格外活動の許可を得る必要があります。
違反した場合、強制出国または自主出国を勧告される場合があり、3年以下の懲役または3,000万ウォン以下の罰金が課される場合があるので注意しましょう。
留学ビザ、語学の水準などにより、就業可能時間が異なりますので、詳細を必ず確認しましょう。
またアルバイト可能な職種も定められています。例として、通訳・翻訳、レストランやオフィスでのアシスタント業務、英語村・英語キャンプ(その他外国語も同様)での販売員・接客員・アシスタント業務、ツアーガイドアシスタント、免税店販売員アシスタントなどです。
アルバイト先を変更する場合、予め出入国管理局から許可を受けなければなりません。但し、専門知識を有する者として大統領令で定める者は勤務先を変更した日から15日以内に、法務部長官に申告することが義務付けられています。
お金の管理
①口座の開設
近年、ハナ銀行などの一部金融機関では、外国人も非対面で銀行口座を開設できるサービスを始めています。必要書類は、外国人登録証、パスポートのみです。
反対に、口座を開設したい銀行がオンライン口座開設サービスに対応していない場合、対面で口座を開設しなければなりません。外国人登録証などの身分確認証などを持参し、銀行の窓口で開設します。その際、チェックカード(デビットカード)の申込を同時に申請することができます。詳細は銀行により異なるため、各銀行のページを参照しましょう。
【主な銀行】
国民銀行、ウリ銀行、新韓銀行、ハナ銀行など
【銀行選びのポイント】
学校や家から近い
校内にある
支店が多くATMの数が多い
利用手数料が安いなど
②利用可能な決済手段
韓国で利用可能な決済手段にはクレジットカード、デビッドカード(チェックカード)、電子マネー、口座振込(ケジャイチェ)があります。
一部のお店ではクレジットカードの使用ができず、現金もしくは口座振り込みのみ対応している場合があります。口座振り込みのみ場合、役に立つのが「KAKAO PAY」「TOSS」のような口座振り込みアプリです。口座とカードの情報を連結させ、携帯端末で簡単にお金を送金することができます。
この他、韓国の各銀行アプリでも口座振り込みサービスを提供しています。詳細については各銀行のサイトを確認しましょう。
③送金
日本から韓国へ
・日本の銀行窓口から韓国の銀行口座へ送金
・国際送金取扱郵便局または国際送金サイト利用
・国際プリペイドカード・デビットカードを利用
韓国から日本へ
・韓国の銀行(窓口・インターネット)から送金(韓国の銀行口座を持っている人に限る)
・MOINなどの送金アプリを利用(韓国から世界各国へ国際送金することが可能)
お金の管理
交通
韓国で利用できる交通手段には、バス、地下鉄、タクシー、電車、船、飛行機などがあります。
地下鉄:
ソウルは市内の乗り換え運賃が無料なため、比較的安い料金で利用しやすいです。
1乗車あたり1,400ウォン(カード)、1,500ウォン(現金)。
地下鉄の路線も年々増えています。最近では、釜山、大田、大邱、光州も地下鉄が整備されています。
バス:
ソウル市内バス:ソウル市内、市街地で一番便利な交通手段であり、地下鉄路線が通っていない地域まで移動でます。1回の乗車1,500ウォン。
高速バス・市外バス:ソウルと地方都市、地方都市を連結する中・長距離バスです。様々な地域へ複数運行されており、ソウルなどの大都市では、ターミナル別に多くの路線が発着しています。乗車方法は、ターミナルで切符を購入し、指定の乗り場へ行き乗車します。事前に予約することも可能です。
【交通カード】
現金か交通カードで支払います。交通カードは、バスと地下鉄共通で利用可能です。最近はクレジットカードに交通カードの機能が含まれているサービスもあります。
タクシー:
韓国のタクシーは利用しやすい交通手段です。タクシー乗り場もありますが、一般的には手を上げ、走行中のタクシーを捕まえます。電話や配車アプリでタクシーを呼ぶこともできますが、その場合、料金が若干高くなります。「KAKAO TAXI」のようなアプリの場合は近年、料金・安全性・補償の面から多く利用されています。日本と同様に「空車(ピンチャ)」・「予約(イェヤク)」の案内が、タクシーのフロントに文字で表示されています。
タクシーの種類
・模範タクシー:黒の車両で、一般タクシーより料金が割高です。「模範(モボム)」という表示がされています。
・大型タクシー:6~10人乗りに最適です。料金は模範タクシーと同様です。気をつけなければいけないのは、「コールバン」というタクシーと車体が類似しているため、乗車後に料金を騙し取られるケースが発生しています。「JUMBO TAXI」と書かれているタクシーを選びましょう。
・コールバン:荷物が多い人を対象とするタクシーで、車体が上記の大型タクシーに類似しています。事前に運転手と話し合い、料金を設定します。通常のタクシーとは乗車方法が異なるため、料金などに注意が必要です。
・インターナショナルタクシー:運転手が英語・日本語・中国語のうち一言語を話せます。
鉄道:
KTX(韓国高速鉄道)、ITX‐セマウル、ムグンファ号、SRTといった鉄道があります。京釜線KTXは、ソウル-釜山間を最速2時間46分で、湖南線KTXはソウル-木浦間を2時間31分で連結します。
通信事情
・携帯電話
韓国の大手通信会社は「T world(SK telecom)」、「KT Olleh」、「LG U+」の3社です。加入する時は、本人認証が必要なため、直営店舗や代理店で契約します。契約の際に必要な書類は、パスポート、外国人登録証などで、加入費や契約期間は各社によって異なります。「LG U+」の場合、残留滞在期間が30日以内の場合は、加入不可能です。
・プリペイド携帯電話(アルトルフォン)
携帯電話販売店などで契約した後、利用料金をチャージしてその利用分だけ使うことができます。例えば、中古の機種を購入しプリペイド携帯として使うことができます。各通信会社によりサービスは異なります。近年は、コンビニでもSIMカードを販売しセルフでの登録が可能です。多様な料金制度もあるので、どのような形態が合っているのか事前に確認してみましょう。
・インターネット
2022年の韓国のインターネット普及率は90%以上で、電車や食堂、カフェなどで無料Wifiが設置されている場合が多いです。
自らインターネット回線を契約する場合は、「KT Olleh」、「SKブロードバンド」、「LG U+」、地域のケーブルテレビ会社などから選択し、事前に各サイトで確認してみましょう。
通信アイテム
その他
韓国では、キリスト教・カトリック信者が多いのが特徴です。日頃から宗教の多様性を尊重しあいましょう。
公用語は韓国語です。世代によっては、英語を話せる人も多いです。韓国では、無人KIOSKの普及率が高まっているため、韓国語を話せなくても会計しやすい環境が整っています。