留学先の国の特徴や留学情報をご紹介。
国ごとの違いを明確に知り、自分にあった留学先を見つけましょう。

大学・大学院・短期大学・専門学校 奨学金留学

最新の情報については、 ビザについては日本国内の大使館・総領事館に、学校情報は留学を希望する学校に、必ず直接確認してください。
W.I.さん
都市名:バンガロール
学校名:University of Agricultural Sciences, GKVK, Bangalore
専攻名:Bachelor of Science in Agriculture
留学期間:2009年8月~2013年3月
取得資格・学位:Bachelor of Science in Agriculture
留学形態:奨学金留学
奨学金名:インド政府奨学金(ICCR奨学金)
留学の動機
なぜインドに留学しようと思いましたか?他国との比較、決め手になったことなどお答えください。
留学以前から人種、宗教、自然、文化の多様なインドという国とその独自の伝統的農法に興味がありました。学費、生活費を給付制のインド政府奨学金、ICCR奨学金(Indian Council for Cultural Relations)プログラムの存在を知ったのをきっかけにインド留学に踏み切りました。また日本人の留学生が少ないニッチな留学先だということも私の決意を進めた要因です。
留学前の準備期間、言語の勉強方法
留学を思い立ってから実際に現地へ出発するまで何か月くらいの準備期間が必要でしたか?
初め2008年度ICCR奨学金に応募しようと試み、その回は準備不足のために断念せざるをえなくなり、翌年2009年度奨学金に応募して合格しました。そのため合計の準備期間は2年間となります。インド留学はTOEFLなどのテストはあまり必要とされないので、私は英語の勉強で時間は費やしていません。実際の応募書類の準備期間は約2か月です。
準備期間中にいちばん大変だったこと、時間は十分だったかをお答えください。
インド政府奨学金は毎年決められた月に募集がかかり、前年度から計画を立てて準備していたので時間は十分でした。日本の大学では成績証明書などの書類は簡単に手に入るので問題ありませんでしたが、大学の教授から2通推薦状をいただかなければいけなかったのが大変でした。またその時点での自分の英語力が非常に低かったので、英文での書類作成での指示文の読解、書類の作成にも苦労をしました。
留学前にインドの現地語または英語をどのように勉強しましたか?語学試験は受験しましたか?
語学試験はTOEFLを2回受験しましたが、ICCR奨学金では求められる英語力の基準は英語ネイティブ圏と比べれば高くありません。留学前は大学の英語での授業を積極的に受講し日常的に英語と接するように努力しました。また英語のポッドキャストを聞いてリスニングの練習としましたが、インド英語とアメリカ英語があまりに異なったため役に立ったとは言えません。英語力は現地に来て英語で授業を受け始めてから格段に上がりました。
語学学習において、どんな勉強方法が一番効果的だと思いますか?
留学する以前はできるだけ自分の進む学問分野の専門用語を覚えることが有効だと思います。また私の大学では文章の構成の仕方などは学べなかったので日本でネイティブの先生が身近にいる場合は、自発的に英語の文章を作成し添削してもらうのがいいと思います。
情報収集方法
どのようにしてインド留学について情報収集しましたか?
情報収集は主にインターネットです。困ったことや提出書類で疑問点があったときはいつも“まさら通り”を参考とさせていただきました。留学以前に一度インドの留学地近辺と農業関連施設を訪問して直接現地の人からも情報をいただきました。
現地学校への問い合わせ
学校へはどのような手段で連絡を取りましたか?また、具体的な質問内容を差支えない範囲で教えてください。
ICCR奨学金経由で出願したので、留学手続きに関するやりとりは大学と行いませんでしたが、大学がICCR奨学金生を受け入れているかを確認するために留学先校ウェブサイトから留学生の入学を統括する教授のメールアドレスを取得し、直接メールにて連絡を取りました。
連絡の際に困ったことはありましたか?
メールの返信が遅れることが多く、情報の確認をするために直接インドの大学に日本から電話をしたことがありますが、インド英語の訛りに慣れていなかったことと英語力が低かったために意思疎通が困難でした。
出願について
出願時に提出した書類と、提出方法を具体的に教えてください。
ICCR奨学金への出願の際は、指定の出願書類一式を在日インド大使館とお台場にある日本学生支援機構の事務所に直接持参しました。郵送も可能だったようです。現在は多少応募方法に変更があるようです。また書類等の詳細は以下の日本学生支援機構のページにわかりやすく記載されておりますのでご参照ください。
この書類の一覧の中に研究計画書と記されていたため、特に英文の計画書に時間を割いて準備したのですが、大使館に直接提出した際に学士、修士のレベルへ出願する際には研究計画書は必要ないといわれました。研究計画書については自分の出願したいコースに必須であるかどうかを確認する必要があると思います。
出願から正式な許可書を受け取るまでに苦労したことはありましたか?それをどのように解決しましたか?
正式な許可書は大使館から直接届いたため、格段の苦労はありませんでした。また政府奨学金受給生ということで、ビザの発給も問題無く済みました。
入学試験
入学試験を受けましたか?またその教科や内容を教えてください。
入学試験はICCR奨学金制度を介する場合は書類選考と在日インド大使館での面接、英語の筆記試験でした。面接はインド政府関係者との面接と日本の文部科学省との面接の2つがありました。インド政府側とは英語での面接を行い、志望動機、なぜインドを選んだのかなどを聞かれました。日本政府側とは日本語でした。英語の筆記試験は一般教養的な内容でした。
奨学金・授業料減免制度
奨学金もしくは授業料減免制度の情報をどこで得ましたか?また利用するためにどんな準備や手続き(書類提出・面接等)をしましたか?
奨学金の情報は日本学生支援機構の“外国政府等留学生奨学金”のウェブサイトから手に入れました。書類提出の後に面接がありました。
奨学金もしくは授業料減免制度を利用した感想について教えてください。
奨学金の支給額は学生生活を送るには十分な額でした。物価の価格上昇を受けて昨年度からは1,000ルピーの値上げもありました。政府奨学金留学生であるということで出入国で問題が生じにくかったり、周囲から好印象を受けやすいなどの特典もあります。
ビザ・居住の許可等の取得
(日本学生支援機構注:手続き上の必要書類等は当該地における当時のもので、申請にあたっては、自己の責任において最新の情報を確認する必要があります。)
ビザの取得にはどのような書類や手続きが必要でしたか?気をつけた点も教えてください。
ICCR奨学金を通しての学生ビザの取得では以下の書類が必要でした。
・入学先の大学からの入学許可証(手紙)
・ 銀行の預金証明書
・ 履歴書(Curriculum Vitae)
・ 在日インド大使館からの手紙
居住許可の取得にはどのような書類や手続きが必要でしたか?気をつけた点も教えてください。
居住地は大学構内の留学生寮ですので、居住許可は寮の職員を通して発行されました。入学許可を済ませて、入寮のための手付金10,000ルピーを支払ったのちに発行されました。
現地到着14日以内に外国人登録が必要ですが、その手続きはどのように行いましたか?住居証明書の準備や注意事項をお教えください。
外国人登録は入国から原則2週間のうちに行うこととなっております。入学手続きをすべて終えたのちに在学証明書(Bonafied Certificate)、ICCR事務所から渡されたFinancial Certificate、パスポートサイズ写真2枚、パスポートのコピーが必要でした。外国人の多いバンガロールですので混雑が予想されます。混雑を避けるために朝一番に事務所が開く時間に行くことを心掛けています。また外国人登録の方法や規則はたびたび変更されることがありますので、登録所(Foreign Regional Registration Office)に行く前にウェブサイトを確認する必要があります。
学費、生活費、お金の送金・管理方法等
留学中にかかった学費(+諸経費)の総額はおよそいくらでしたか?どのような支払方法が便利でしたか?
学費は4年間で総額約9万5千円です(56,025ルピー)。大学で入る保険料が毎年1,800ルピーなので、4年間で約12,240円になります。
学費以外の生活費(住居費、食費、光熱費、教養・娯楽費など)の、1か月平均額または留学期間全体の金額を教えてください。
住居費―月2,500ルピー
食費―月2,000ルピー
光熱費―約300ルピー/3月(電気代は季節によって値段が変動します。)
娯楽費―1,500ルピー
月平均7,000ルピー
その他経費
日本への一時帰国渡航費(2度帰国)-70,290ルピー(約12万円)
語学コース代金―8,000ルピー/3か月
全インド修学旅行代金―14,000ルピー
総額:7,387,012ルピー(自費:7,051,012ルピー 奨学金:336,000ルピー)
学費、生活費をどのように捻出しましたか?(お差支えなければ教えてください)
奨学金より捻出しました。もし足りない場合は日本の口座から貯金を崩しました。
お金をどのように管理していましたか?現地で銀行口座を作った場合、どのような手続きをしましたか?
現地では奨学金を受給するために2つの銀行口座を開きました。開設の際は希望する銀行に必要書類(在学証明書、パスポートのコピー、パスポートサイズ写真等)とともに直接出向き、指定の申込用紙を記入し提出します。開設時に口座には最低金額(500ルピーもしくは1,000ルピー。銀行による。)を預金し、手続き終了となります。
日本からの送金が必要な際、どのように送金してもらいましたか?
私の場合はCitibankに口座を開設して送金をしてもらいました。
健康管理
どのような保険(タイプ・金額など)に入っていましたか?留学先校など現地で保険の指定はありましたか?
学期の履修登録をする際に年に一度大学の指定する保険に加入しました。外国人の保険料は1,800ルピーで現地学生は300ルピーを支払います。
日本またはインドで予防接種・健康診断を受けた場合、その内容をお教えください。
予防接種、健康診断ともに受けませんでした。
現地の医療サービス(大学・現地の病院・クリニック等の利用、薬や衛生用品の利用)を受けましたか?またその場合、気をつけるべき点があれば教えてください。
大学にはディスペンサリーと呼ばれる小さな医務室が設置されています。体調の悪い学生、軽い怪我をした学生は無料の簡単な治療を受けることが可能です。処方される薬も無料です。現地では小さな病院にのみ掛かったことがあります。もし注射を打つ際は針が新品かどうかを念のため確認するよう心掛けております。
マラリア・デング熱等の伝染病対策はしましたか?気をつけたこと、困ったことはありましたか?
就寝の際は蚊帳をつって蚊にさされないようにしていますが、特別な注射などは打っておりません。
学校生活
日本の授業に比べて異なる点、インドらしいと思う特徴、受講した感想を教えてください。
私の大学では日本のように高価な教科書を買う必要がないので、学生は講師の先生の授業中の発言を全てノートに書き取り、それを教科書として使用します。マニュアルと呼ばれるワークノートを購入する場合もありますが金額は50ルピーから最大100ルピーとなります。授業では男女は一緒に座りません。同じ教室内で勉強はしますが、教室の一方に女学生、もう一方に男子学生が固まって席につきます。授業で討論が行われることは極めてまれです。学生が教授の前で萎縮して何も発言ができないということが多々あります。
予習・復習での工夫や苦労した点があれば教えてください。
留学当初はインド英語の速さについていけなかったため、また英語の語彙が少なかったため、毎日図書館に通い予習・復習をしました。ノートを書き取れなかったので、仲良くなったクラスメートのノートを借りる、またはコピーをして授業中に理解できなかった点を勉強するよう心掛けました。
試験やエッセイ・レポート対策について、工夫や苦労した点があれば教えてください。
私の大学では1学期に3つの試験期間があります。中間試験(20%)・実技試験(20%)・最終試験(50%)、その他出席等(10%)です。
中間試験・実技試験では授業を担当した先生が問題用紙を作成しますが、最終試験では他州の農業大学から問題が送られてくるために難度が高く設定されています。最終試験では学生は平均14ページの回答用紙を埋めます。図書館にある過去の問題集を使って勉強しました。
英語の授業に参加した方に伺います。現地の言語は、授業・リサーチ・日常生活において必要でしたか?
授業はすべて英語ですので現地語(カンナダ語)を覚える必要はありませんでした。ですが日常生活の中、休憩のときや暇なときなどクラスメートと交流するうちに自然に覚え、今は日常会話程度の言語力となりました。通常のクラスで現地語を知っていることが直接の利益にはなりませんでしたが、私が学ぶ農学部のコースでは4学年時にインドの農村に3か月滞在する必修プログラムがあります。農村部の人口のほとんどは英語を話さないので、地域の人と交流する際、またコースでの活動の際非常に役立ちました。カンナダ語を話すことのできる外国人は少ないようで、少しでも私がカンナダ語を話せることがわかるとそれが会話の糸口となり、農家さんおよび友人とのコミュニケーションの助けとなりました。現地語の習得は必須ではありませんが、その土地の人々、習慣への理解を深める良い手段だと思います。
授業やレポートにおいて、語学上・学習上のサポートはありましたか?
学校からの学習上のサポートは一切ありませんでした。テストやレポートの情報は黙っていたら入ってこないので積極的に友人に聞くように心がけていました。
学校の施設(図書館・PC・カフェなど)は充実していましたか?
私の大学の図書館はその充実した図書数からインドの中でもトップクラスの図書館だそうですが、日本の図書館と比べたら所蔵数、検索の簡易さなどは劣ります。PCルームも図書館に設置されていますが、古いデスクトップタイプのパソコンが大多数を占めます。インターネット環境は非常に悪く、Wi-Fiが飛んでいても速度が遅く使いづらい状態です。
構内にはCanteenと呼ばれる大衆食堂のようなものがあり、昼食や軽食を食べることができます。その付近にはxerox shop(インドのコピーのお店)、小さな文房具屋があり、学生生活に必要なノートなどを販売しています。
学校全体やクラスで、現地の学生・外国人留学生・日本人留学生の割合、学生の年齢層はどのようでしたか?
昨年度の記録によればメインキャンパスには学部生が約942人、修士約185人、博士約200人、合わせて約1,327人の学生が在籍しています。学部生のクラスは一クラスおよそ70名から90名です。学生は近隣の農村地帯出身者が大多数を占め、北インドからの学生は少数です。外国人留学生は全体のたった5%ほどで約70名程度です。主にアフガニスタン、ベトナム、イラン、シリア、イラク、スリランカ、ネパール、ルワンダからの留学生が多いです。日本人学生は現在1人のみです。インドでは学生が18歳になった時点で大学に入学します。修士課程、博士課程の学生は経歴によって年齢に差がありますが比較的若い年齢が多いと感じます。
現地の学生・外国人留学生と交流できましたか?その方法(授業・課外活動・寮生活等)や大変だったことがあれば教えてください。
私の学年には外国人留学生が私一人だけでしたので、1年目は常に現地のインド人学生と一緒に行動をしました。そのため現地語の習得も容易となりました。私は良いクラスメートに恵まれたため、講師の先生の話す英語が時たま理解できなかったことを除けば、学生との交流においては特に問題はありませんでした。クラスメートと一緒に小旅行に行ったときは、その当時現地語をあまり理解していなかったことや、多少の文化の違い(滝壺で泳ぐ。海に服を着て入る。)に戸惑いました。インド人学生の寮では一部屋に3人から4人が住み、ものの貸し借りや盗難、喧嘩など絶えないようですが、私は幸い留学生寮に住むことができ、個室が与えられているので適度なプライバシーを保つことができました。
日本人留学生との交流、インドや他の外国からの学生との交流はできましたか?大変だったことはありましたか?
留学1年目は日本人とまったく交流がありませんでしたが2年目から1年に1人ずつバンガロールの日本人留学生が増えたため、お互いの学校を訪れたり情報を交換したりなどして良い友好関係を築いています。年に一度バンガロールで学ぶ外国人留学生が一同に集まるInternational Students Dayが開催されるため、ほかの大学の外国人留学生とも交流を持つことは可能です。International Students dayはFederation of International Student Association-Bangalore (FISA-B) という外国人留学生を中心とした体育・文化的イベントを開催する団体が仕切っており、その団体はICCRによって支援されています。
指導教官とのやり取りでよかったこと、大変だったことはありましたか?
私の学ぶコースでは日本の大学のようなゼミの授業がないため、指導教官との交流は少なかったです。何か頼みごとや相談がある際はメールでは返信が帰ってこないため多忙な先生を捕まえるために構内を走り回る必要があり苦労をしました。
食事
普段はどのように食事をされましたか?現地の食事・食材で苦労したことはありましたか?
朝食、昼食、軽食を隣接するインド人学生寮の食堂で食べています。メニューはインドの一般的な家庭料理です。部屋に台所もありますが、授業で忙しかったため夜のみ自炊しています。飲料水は水道からは飲まずにフィルターからの浄水を飲み水、料理用水として使用しています。辛い食事には当初は抵抗がありましたが徐々になれ、今は何の問題もありません。またバンガロール市内には多国籍の料理店が点在するのでインド料理に飽きたときは外食をすることも可能です。
日本の食材を手に入れることはできましたか?日本から持参すると良い食材があれば教えてください。
大きなショッピングモールに入っているスーパーマーケットでは日本の食材(醤油、みそ、たくあん、ごはんなど)が手に入ります。ですが学生には割高なお値段です。一人暮らしの学生でしたら、インスタントみそ汁のもとを持参したらよいと思います。時間の無いとき、日本が恋しいときにうってつけです。
住居
留学中、どんな住居に住んでいましたか?(寮・ゲストハウス・アパートなど)その特徴とともにお教えください。
私は大学構内にある外国人留学生寮に住んでいます。一人部屋、洗面所、お風呂、台所完備。ベッドや机、鏡、たんすなどの必要家具も備え付けになります。ケーブル回線のインターネットが使用でき、使用料は毎月の寮費2500ルピーに含まれています。ですが回線が不安定になることが多く速度にも波があります。台所調理器具も貸し出しをしてくれます。玄関には24時間警備とCCTVカメラが配置されて人の出入りを監視しているので安心して過ごすことができます。
住居を決めた際の基準(周辺環境、家賃等)や、探した方法(学校などからの紹介の有無、口コミ等)を教えてください。
入学時にインド人女子寮と外国人留学生寮を選ぶことができました。留学生寮が一人部屋であったことやインド人以外の学生との交流にも興味があったので留学生寮に住むことを決めました。
住居でトラブルはありましたか?その際、どのように対処しましたか?
大きなトラブルはありませんでしたが、問題がある際は寮の職員に頼んで解決しました。
現地の治安状況・注意したこと等
現地の治安状況についてどのように情報収集しましたか?
新しい場所を訪れる際、現地の治安状況については事前に友人に近辺の情報を聞くようにしています。
治安状況を踏まえて気をつけた点について教えてください。
護身用にとうがらしスプレーを持参しています。また治安の悪い場所での一人行動は避けるようにしています。
通信
通信機器(PC・携帯電話・スマートフォン等)は、日本から持参されましたか?学校や居住施設での利用はいかがでしたか?
パソコンは日本で購入したものを使用しています。主に部屋でケーブル回線のネットと一緒に使用しています。スマートフォンは1年半前に購入し、寮のインターネット接続が遅いときはスマートフォンのインターネットを使っています。学校の図書館にもWi-Fiはありますが、速度が遅いので使用しません。
現地で上記の通信機器やインターネットを利用した際、機器・プロバイダの選択や手続きはどのように行いましたか?
寮のインターネットは手続き無しで使うことが可能です。スマートフォンのインターネットは特別な契約なしにSMSでネット回線を作動させ、インターネットパッケージサービス(一定のデータ量を一定額を支払うことで利用できる)を利用しています。
気候
日本との気候の違い(暑さ・寒さ・湿度・日照時間等)に対して心がけた点を教えてください。
バンガロールは高地に位置しているため年間を通して穏やかな気候を保ち、夏などは日本よりも過ごしやすい場所です。3月下旬から6月上旬まで暑くなりますが最高35度で湿気の少ないからっとした暑さです。10月から2月にかけて肌寒いか、日本の初春、初秋のような快適な気候が続きます。また他地域に比べて降雨量が多いため水不足に困ることは稀です。
現地生活状況・各種相談先
現地購入できて役に立ったもの、日常品で重要なものがあればお教えください。
蚊帳はマラリアなどの病気を防ぐため、また蚊に安眠を妨害されることを防ぐためにとても役立ちます。塗るタイプの蚊よけも外出する際便利です。
学校内・学校外で問題があったとき、誰に相談しましたか?
学業に関する問題のときは個々の講師の先生に相談しましたが、寮についての問題は寮の職員に相談しました。
住居などについて支援を受けられるような学生互助会(自治会)などはありましたか?その支援を受けましたか?
大学外で住居を探したことがないのでわかりません。
現地の人(学生に限らず)との文化的摩擦、トラブルの経験や、異文化の中で気をつかった点はありましたか?
インド人の友人やインド人以外の外国の友人と接する際、お互いに第2言語で会話をするため、些細な言動が誤解を招くことが多々ありました。もし誤解を招いた場合はきちんと自分の考えを相手に話すようにしました。また相手の言動に不満を抱いた場合は声を荒げることは避けて相手の事情を理解するよう心がけました。またヒンドゥー教の友人が一緒にいる際は牛を食べることや、牛の料理については話さないようにしました。
帰国後の進路/留学と進路との関係
現在の所属について、差し支えない範囲で教えてください。
現在はUniversity of Agricultural Sciences, GKVK, Bangalore にてB.Sc.(Agriculture)の4学年に在籍しています。
留学前・留学中・留学後のいつ、就職活動をされましたか?
大学院進学を計画しているので現在就職活動はしておりません。
インドで就職活動をされましたか?その場合、その内容や特徴、現地大学からの支援の有無について、差し支えない範囲で教えてください。
私はインドで本格的な就職活動はしたことはありませんが、大学で学部生を対象に民間企業への就職斡旋もしています。ですが大多数の学生が修士進学を目指しているため就職活動は活発ではありません。私は現在は就職活動を行っておりませんがバンガロールでの現地採用の情報を得るために日系の人材派遣会社に登録をしました。
日本で就職活動をされましたか?その場合、その内容や留学とのかかわりを差し支えない範囲で教えてください。
昨年10月に一時帰国した際、個人的に日本の企業と面談しましたが公式の面接やセミナーへの参加など、正式な就職活動は時期が外れていたためできませんでした。
留学経験は進路決定に影響しましたか?また、留学経験は現在の仕事・学業にどのようにいかされていますか?
激しい競争、弱肉強食社会であるインドでの留学経験を経て視野が広まったとともに自身の技術的知識的成長を大切にしたいと考えるようになりました。
後輩へのアドバイス
これまでの留学準備と留学生活を振り返って、「日本にいる間にしておけば良かった」と思うことはありますか?
日本には高度なレベルの基本的設備、たとえば水、電気、インターネットや素晴らしい公共の施設(図書館など)が整っていて、商品などの物質はもちろんのこと、役立つ情報を得やすい社会だと思います。「発展途上国」であるインドの学生には海外へ進学するための多くの奨学金制度が設けられています。私のインド人の友人たちは海外大学院受験を希望していますが、インターネットが利用できないために彼/彼女たちの貴重な機会を逃しています。情報アクセスの良い日本に住み、ビザ等取得に有利な日本国籍のパスポートを持っているならば日本の豊かな資源・環境・公共施設を利用して語学力、知識、技術力を高め、良い条件の留学先を探すべきだと思います。
留学生活を送る際の注意点と、これから留学を考えている後輩へのアドバイスをお願いいたします。
留学生活の、特に留学初期の頃は言葉の壁や文化の違いによってストレスを強く受けることがあると思います。日本の常識と留学先の常識は全く異なり、理解できないことが毎日起こります。そんな時に大切なことは独りよがりにならずに人に心を開いて、子供のようにすべてを吸収する姿勢でいることだと思います。インドでの私はまるで赤子のようでした。右も左もわからずに言葉も理解できなかった日々がありました。ですが慣れが大切で、住めば都です。日本とまったく異なる文化と言語の中で暮らす留学生活には自分を強くする機会が山とあり、一度きりの人生の財産となります。またこの場を借りてインド留学というかけがえのない人生経験の機会をいただけたことを私の留学生活を支えてくれた両親、友人そしてインド政府、日本政府に感謝いたします。
留学中の1週間の時間割
時限
1(9時00分~11時00分) 農業工学 農学 植物病理学 種苗学 農学 農学  
2(11時00分~12時00分) 植物病理学 農業経済学 農学 昆虫学 種苗学 昆虫学  
3(12時45分~13時45分) 農業経済学 園芸学 植物病理学 農学 昆虫学 農業工学  
4(13時45分~15時45分) 土壌学 種苗学 園芸学 農業経済学      

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、
文部科学省が所管する団体です。
学生支援を先導する中核機関として、「奨学金事業」
「留学生支援事業」および
「学生生活支援事業」を
総合的に実施し、
次世代の社会を担う豊かな
人間性を備えた創造的な人材を育成すると
ともに、
国際理解・交流の促進を図ることを目指しています。