留学先の国の特徴や留学情報をご紹介。
国ごとの違いを明確に知り、自分にあった留学先を見つけましょう。

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留学先国・地域:アメリカ
都市名:ワシントンDC
留学期間: 2017年8月~2019年5月
学校名: ジョージワシントン大学エリオット国際関係大学院
専攻名:国際開発学
留学形態:大学院への進学(修士号取得)

Q. 留学をしようと思った動機を教えてください。

子どもの頃からボーイスカウトで社会貢献活動をしたり、学生時代、夏休みにモンゴル、メキシコ、ケニアで海外ボランティアをした経験から、将来は国連で働きたいと思い、それに必要な修士号を取るため留学することにしました。


Q. 留学先の国・地域、留学先校を選んだ理由を教えてください。

私は国連を目指すにあたって国際開発学を学びたかったのですが、この学問分野ではイギリスとアメリカが特に有名です。アメリカを選んだ理由は主に2つあります。まず、修士課程のカリキュラムが基本的に2年で、イギリスの1年よりも時間をかけてじっくり包括的に学べることです。2つ目は、もともとアメリカに1年交換留学した経験があり、アメリカの自由な文化・国民性が好きだからです。ジョージワシントン大学はアメリカの大学の中でも国際開発学が有名とブログや先輩体験談で知り、ここに決めました。


Q. 留学に対する家族の反応はどうでしたか?

家族はとても理解がありサポートしてくれました。勤めていた日本の会社を辞めて、自費で留学に行くので反対されるかと思いましたが、1年以上前から奨学金や大学院についてよく調べ、GRE、TOEFLも準備していたので、納得してくれました。

Q. 留学の準備にはどのくらいの期間を要しましたか?留学を思い立ってから、実際に出発するまで、それぞれの準備段階にわけて教えてください。

2014年 会社に就職するも国連への興味があり、3年勤めてから進路を再考しようと計画
2016年 国連への思いが消えず、TOEFLとGREを受け始める。大学院説明会も参加
2016年末頃 TOEFL, GREが基準点に到達。退職を決め家族に相談。大学と奨学金に出願開始
2017年1月 奨学金と大学院に合格。


Q. 留学情報の収集はどのように行っていましたか?使用したウェブサイト、雑誌、イベント、SNS(YouTube、Twitter等)などがあれば、あわせて教えてください。

ネットで検索し説明会などに足を運んで担当者に直接いろいろな質問をしました。また、大学時代のゼミの教授や先輩にもアドバイスをいただきました。


Q. 語学学習はどのように行っていましたか?

会社のお昼休みや終業後にTOEFLやGREの参考書、単語帳をやっていました。通勤中に有料アプリで単語学習もやりました。これはスコア向上にとても役立ったと思います。一番大変だったのはTOEFLで10回ほど受験してようやく目標の100点以上を取れました。1年くらいはかかったと思います。


Q. 留学(斡旋)サービスなどは利用しましたか?

利用しませんでした。もともとアメリカでの留学経験があり、大学の調べ方や、授業の雰囲気、生活環境は理解していたので、あまり必要を感じませんでした。ただ説明会などでブースを訪問して自分の気になる大学の評判を確認したりはしました。


Q. 留学の資金調達はどのように行いましたか?利用した奨学金などがあれば、あわせて教えてください。

学費・生活費など全て含めると2年間で約1,400万円かかりました。利用したのは自己資金(60万円)、JASSO(給付、1種、2種で合計1,190万円)、大学院の学費免除(180万円)、バイト(145万円)です。生活はかなりギリギリでしたが大学の食糧配布や友人とのルームシェアで乗り切りました。


Q. 入学や学生登録の手続き、ビザの手続きなどはどのように行いましたか?特に苦労したことや気を付けた方がいいことなどがあれば教えてください。

F1ビザで留学しましたが手続きはスムーズだったと思います。特に苦労したことはないですが、コツとしては大学からの連絡を待つだけの受け身の姿勢だとビザ申請の期限に間に合わなくなったりするので、自分で主体性をもって期日管理や航空券手配などをすすめた方がいいと思います。

Q. 留学中の学校生活はどうですか(どうでしたか)?海外の学校だからこそ苦労することや、逆に学校生活での楽しみなどを教えてください。

お金はなかったですが、とても充実していました。ワシントンDCには国際開発に携わる国際的な機関がたくさんあり、頻繁に一般人や学生を対象としたイベントを行なっています。特に、世界銀行、IMF、CSIS、米州開発銀行、米国国務省などのイベントはよく参加し、人脈を広げました。全て無料でコーヒーや軽食も出ました。


Q. 学校外の生活はいかがですか(いかがでしたか)?寮などでの生活や休日の過ごし方に加えて、街の治安などについても教えてください。

ワシントンDCは地下鉄やバスがきれいに整備されていて、移動には困りません。NYなどと違い利用者もきちんとした身なりなので夜中まで外出しても大丈夫です。ただ、一部犯罪の多いエリアもありますので、ネットや先輩からよく情報を仕入れた方がいいです。あと自分でアパートを借りる場合は現地で内見してから決めた方がいいです。


Q. アルバイトやインターンはしていますか(していましたか)? 

アルバイトは3つ、インターンは2つやりました。アルバイトは1)部屋掃除、2)おばあさんの介護、3)大学の研究助手です。とにかくお金が必要だったので大学の日本語学科の先生に相談し、紹介してもらいました。インターンは1)アメリカのNGO、2)タイの国連事務所です。両方とも大学のキャリアセンターで連絡先を見つけ、自分でコンタクトしました。タイの国連は、大学の海外インターン制度に受かり、航空券や生活費など全て大学の負担で行けました。この制度に受かるにあたってはキャリアセンターで沢山アドバイスをもらいました。

Q. 留学を経験してみて感じたこと、学んだことはありますか?

2回目のアメリカ留学でしたが、1回目のイリノイ州の片田舎に比べて、ワシントンD.C.は公共交通機関があり、日本食も食べられたので過ごしやすい街でした。大切なのはあまり日本人コミュニティに入り込まず、自分の専門分野や関心に近い人たちと仲良くなることだと思います。あとはアンテナを高くはり、大学内部の奨学金やインターン助成制度などをみつけ、積極的にチャレンジすることが大切だと学びました。


Q. 留学後の進路について教えてください。

外務省の若手国際機関職員派遣制度(JPO制度)に合格し、国際労働機関(ILO)のバンコク事務所に就職しました。ずっと目標にしていた国連の仕事につくことができたのは日本の給付・貸与型の奨学金があったからです。東南アジアの国々は私のように恵まれた若者は少なく、優秀でもお金がなくて進学を諦めたり、仕事に就けない若者が多いです。いまはILOでそうした若者の教育や起業を支援するプロジェクトを行っています。


Q. 最後にこれから留学をする方へのメッセージ・アドバイスをお願いします。

留学はとにかく計画をしっかり立てることが成功のカギと思っています。少なくとも5年先まで見越して、留学後どんな仕事をしたいか、そのためにどんな専攻分野が必要か、大学に受かるにはどんな準備が必要かなど、詳しく調べてそれに向けて語学や経験を積み重ねることをおすすめします。

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、
文部科学省が所管する団体です。
学生支援を先導する中核機関として、「奨学金事業」
「留学生支援事業」および
「学生生活支援事業」を
総合的に実施し、
次世代の社会を担う豊かな
人間性を備えた創造的な人材を育成すると
ともに、
国際理解・交流の促進を図ることを目指しています。