留学先の国の特徴や留学情報をご紹介。
国ごとの違いを明確に知り、自分にあった留学先を見つけましょう。

このページは2025年に調査した内容を掲載しています。

トリニティ大学

アイルランドの高等教育機関は、大きく3つのタイプに分類されます。
1つは総合大学(University)で、アイルランド国立大学やダブリンシティ大学などの学術研究を重視する教育機関です。人文科学から自然科学まで幅広い分野の教育を提供しています。
2つ目は工科系高等教育機関(Technological Universities / Institutes of Technology)で、5つの工科大学(ダブリン工科大学やマンスター工科大学)と2つの工科専門学校(芸術デザイン技術研究所、ダンドーク工科専門学校)があります。これらの教育機関は実践的な職業教育に重点を置き、ビジネス、工学、科学技術、デザイン、音楽などの専門分野で実務的な教育を行っています。
3つ目はColleges of educationと呼ばれる教育大学で、主に小学校教員の養成を目的とした教育機関です。これらの高等教育機関は国の資金提供を受けた公立のものもあれば、独立した私立のものもあります。
 

学士号は主に3~4年の課程、修士号は主に1~2年の課程、博士号は通常3年以上の課程となります。

アイルランドはナノテクノロジーや免疫学など科学研究分野でランキング上位を獲得しており、30を超える高等教育機関が5,000以上のコースを提供しています。全体として教育水準が高く、ビジネスや人文科学系の分野も良い選択肢となります。
 
ダブリンシティ大学では経営学部、教育学部、工学・情報学部、人文・社会科学部、理学部と大きく5つの学部が設けられており、それぞれの学部の中に、会計・財務、マーケティング、国際関係論、応用言語学など、細かいコースが分かれています。ゴールウェイ大学でも芸術・社会学部、理工学部、ビジネス・法学部、医学・看護学部などの学部から、政治学、英語学、生物学、心理学、言語セラピーといったコースが選択できます。
 
ただし、欧州経済領域 (EEA)以外の国からの学生で、アイルランドで90日以上滞在し就学する場合、受講コースは司法省が指定するIELP(Interim List of Eligible Programmes)というリストに含まれている必要があります。司法省のサイトで必ずチェックしましょう。

司法省>IELP(Interim List of Eligible Programmes)[英語]
 

国立大学に関しては、ダブリンシティ大学の学費はEU諸国の学生は大体6,000ユーロ(100万円弱)で、それ以外の国の学生は15,000ユーロ(200万円強)かかります。大学院の場合もコースによってやや前後はしますが、概ね同程度の金額です。ゴールウェイ大学の学費は、学部の場合はEU諸国の学生が6,000~7,000ユーロ(100万円前後)、それ以外の国の学生が大体20,000~30,000(300万~450万円)ユーロとなっています。
 
私立大学に関しては、トリニティカレッジダブリンでは学部に関してEU諸国の学生が5,000~7,000ユーロ、それ以外の国の学生は20,000~30,000ユーロとなっています。大学院はコースにより前後はしますが、大体学部の学費より1・2割高い金額になっています。ダブリンビジネススクールでは学部(学士)が一律で10,000ユーロ(約150万円)、大学院が15,000(約230万円)ユーロとなっています。
 

一般的にEU諸国の学生とその他の国の学生とで出願要件や出願時期が異なります。出願時期で言えば、EU諸国の場合は2月1日までに応募を完了させなければいけませんが、その他の国の学生の締め切りは7月1日であることが多いです。応募は郵送を認めている大学もありますが、学部、大学院に関わらず、各大学のサイトからオンラインで行うのが一般的です。

一般的に英語力の証明は必須となりますが、具体的な要件は大学やコースによって異なりますので留学を希望する大学、コースのサイトをチェックしましょう。例えばアイルランド国立カレッジ(NCI)ではiELTSであれば6.0以上、TOEFLは60点以上と定められています。ダブリンシティ大学では、iELTSの総合6.5以上などの定めがあります。
英語力を満たしていない場合は、ファウンデーションコースの修了を課す大学もあります。
 
一般に英語力証明の他、高校や大学の成績証明や推薦状、志望動機などが必要で、試験の有無はコースによって異なります。大学院の場合はさらに研究計画書の提出も必須になることが多いですし、事前に指導教官となる教授との話し合いも必要になります。
 

多くの大学がインターンシップを採用しており、学生に社会人としての経験を積ませることに積極的です。基本的には有給で、10週間程度のプログラムが多い傾向にあります。学部によって開始時期や期間も異なり、コーク大学のようにインターンシップや求人情報を検索できるオンラインプラットフォームが存在する場合もあるので、まずは大学のサイトを確認し、わからない場合はキャリアセンターに問い合わせをしてみましょう。
大学によって、留学生同士の交流をはかる団体が設けられている場合があります。
アメリカ、イギリス、中国、インドの留学生がそれぞれ10~15%を占めており、これらの4か国が全体の6割近くを占めています。

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、
文部科学省が所管する団体です。
学生支援を先導する中核機関として、「奨学金事業」
「留学生支援事業」および
「学生生活支援事業」を
総合的に実施し、
次世代の社会を担う豊かな
人間性を備えた創造的な人材を育成すると
ともに、
国際理解・交流の促進を図ることを目指しています。