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奨学金留学
体験レポート
留学先国・地域:英国、シェフィールド
留学期間:2023年9月~2027年3月
学校名:University of Sheffield
専攻名:Computer Science
留学形態:博士課程
奨学金名:JASSO給付型「海外留学支援制度(大学院学位取得型)」
留学の動機について
Q. 留学をしようと思った動機を教えてください。
世界トップレベルの研究者と研究を行うことで、研究者としてより一層成長したいと思ったため。
Q. 留学先の国・地域、留学先校を選んだ理由を教えてください。
複数の理由がありますが、元々修士課程でお世話になった先生が在籍していたことが主な理由です。ほかに、住環境の良さも挙げられます。
Q. 留学に対する家族の反応はどうでしたか?
社会人を経ての留学であったため、経済的に安定した地位を放棄することになることから、若干の心配を抱かせてしまったかもしれません。しかし、自らの挑戦を応援してくれる雰囲気であったと思います。
留学の準備について
Q. 留学の準備にはどのくらいの期間を要しましたか?留学を思い立ってから、実際に出発するまで、情報収集、学校選定、出願、ビザ申請など、それぞれの準備段階にわけて教えてください。
【情報収集・学校選定】 留学開始の1年前
希望する指導教員にメールにて連絡。受け入れを快諾いただく。
【出願】 11ヶ月前~10ヶ月前
奨学金の申請と同時並行で、出願書類(志望動機書・研究計画書)の準備を進める。
【面接】 9ヶ月前
指導教員とのオンライン面接。自己紹介と過去の研究内容、および研究計画についてプレゼンしたのち、質疑応答。1週間ほどして、合格通知をいただく。
【ビザ】 3ヶ月前
新学期開始日の3ヶ月前を目処に、ビザの申請手続きが開始。大学の受け入れレターの発行完了ののち、英国政府のビザ申請サイトでオンライン申請。申請完了後、東京のビザセンターにて指紋採取、および写真撮影。申請から2週間弱でビザの発行完了。
Q. 留学情報の収集はどのように行っていましたか?使用したウェブサイト、雑誌、イベント、SNS(YouTube、Twitter等)などがあれば、あわせて教えてください。
大学のホームページにて情報収集を行っていました。奨学金の申請(JASSO、大学)にあたっては、オンライン開催の説明会に参加して注意事項等を確認するようにしていました。募集要項等に記載のない情報も得られることがあるため、同種のイベントにはなるべく参加することをおすすめします。
Q. 留学中の住まいはどのように探しましたか。
大学斡旋の寮を借りています。留学開始の8~9ヶ月前には新規の応募を受け付けていたので、合格後すぐに応募しました。
Q. 語学学習はどのように行っていましたか?
社会人時代には特に行っていませんでした。
Q. 留学(あっせん)サービスなどは利用しましたか。
利用していません。出願やビザの手続きで不明点があれば、大学の担当窓口に問い合わせることをおすすめします。
Q. 留学にはどのくらい費用がかかりましたか。留学の資金調達はどのように行いましたか?
学金の情報収集はJASSOの留学情報サイトを中心に行いました。申請準備は出願とほぼ同時並行で実施しました。
・ビザ:363ポンド
・保険料:1880ポンド
・渡航費:10万円(片道:パリ経由ロンドンヒースロー)+ マイル
・引越し代:15万円(国際郵便/船便)
生活費目安(月):1200ポンド程度
・家賃:900ポンド (光熱費・ネット込)
・食費・日用品費:200ポンド
・通信費:10ポンド
・医療費:10ポンド
・交際費:50ポンド
Q. 準備しておいてよかったこと、また準備しておいたほうがいいことなどはありますか。
留学開始時の費用(ビザ、渡航費、保険料等)がかなり嵩みます。仮に奨学金の受給が決まっていたとしても、受給自体は留学が始まってからの場合が多いと思います。したがって、初期費用として多少の貯蓄(100万円程度)があると安心です。
Q. 入学や学生登録の手続き、ビザの手続きなどはどのように行いましたか。
特に苦労したことや気を付けたほうがいいことなどが教えてください。
特にありません。上述のように、不明点は大学の担当窓口にすぐに問い合わせることをお勧めします。
留学中の様子について
Q. 留学中の学校生活はどうですか(どうでしたか)?日本の学校との違いや、海外の学校だからこそ苦労すること、学校生活での楽しみなどを教えてください。
英国の博士課程は基本的に講義はなく、研究活動のみなので、毎日集中して研究に取り組むことができます。研究室という括りはほぼなく、研究グループ単位でオフィスが設定されているため、指導教員が異なる学生同士でも気軽に交流できます。大学の至るところにカフェが併設されているため、疲れを感じた時に気軽に訪れることができます。
Q. 学校外の生活はどうでしたか。寮などでの生活や休日の過ごし方、町の治安などについても教えてください。
シェフィールドは緑豊かな都市なので、公園を訪れなくても道端を少し散歩するだけで自然を感じられます。
ピークディストリクトと呼ばれる国定公園が近くにあり、バスで気軽に訪れることもできます。ハイキングスポットとしてお勧めです。
また、シェフィールドは留学生が非常に多い街であることから、様々な国の食料品を比較的簡単に入手できます。日本人はそこまで大勢はいないと思いますが、もちろん日本食の材料もそれなりに揃えられます。
英国は先進国の中でも比較的治安の良い部類だと思います。中でもシェフィールドは人口規模の割に犯罪率が低いことで知られており、留学生でも安心して住むことができます。(それでも日没後に市の中心部を出歩いていると、徘徊しているホームレスや薬物中毒者と思しき人物に出くわすことはあります。危険性はそこまでないと思いますが、日没後に中心部を一人で動き回るのはお勧めしません。)
Q. 留学中の生活で大変だったことを教えてください。また、それをどのように克服、対応しましたか。
冬の日照時間が非常に短い(8時頃日の出~16時前日の入り)ので、気が滅入ることがあります。クリスマスなどの季節の行事を楽しむことで、冬の暗い時期を乗り越えています。
Q. アルバイトやインターンなどの活動はしていましたか。
ティーチングアシスタントとして、実験のサポートや学生レポートの採点、および期末試験の採点支援を行っています。
留学後について
Q. 留学を経験してみて感じたこと、学んだことはありますか?留学前と比べて成長した面はありますか。
留学前よりも独立して研究を遂行できるようになってきたと感じます。学会運営に携わったり、査読者として研究を評価する立場となったり、と研究者としての立場の変化も感じています。
Q. 留学後の進路について教えてください。
アカデミアや非営利の研究組織に就職したいと考えています。
Q. 最後にこれから留学をする方へのメッセージ・アドバイスをお願いします。
まだまだ留学を志す日本人は、他国に比較すると圧倒的に少ないと感じます。そのような状況下で留学する決断を下された方の勇気や努力は、尊敬に値すると思います。
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