海外留学を考え始めた方や、準備を進めている方にお勧めの基礎情報。
語学や芸術文化など目的にあわせた留学先の情報を調べることができます。

このページは2015年度の調査をもとに、2021年2月時点で更新した情報です。特殊文字や記号は省略しています。

生活情報

住居
短期滞在
地方の音楽講習会の場合、寮が附属になっていることが多く、それを利用した方が地の利や防音室などの設備を考えると、利便性は高いでしょう。一般の短期滞在の場合、個人宅で家具付きの部屋を間借りするホームステイという方法があります。これはフランスの文化を知り、また語学力の向上を図ることができます。費用はパリで200ユーロ/週(朝食込み)~300ユーロ/週(朝食・夕食込み)が目安となります。地方ではそれよりも安価になります。
長期滞在
フランスに長期滞在する場合、寮、アパートを借りる(個人・ルームシェア)などの選択肢があります。公立の寮はCROUS (Le Centre régional des oeuvres universitaires et scolaires 大学学業団体地域センター)が管理しています。10~12平方メートルの家具付きの部屋などが中心で、家賃は約300~800ユーロ/月です。しかし基本的には高等教育機関の留学生や大学院生向けのものが多く 、入寮の選考は厳しいものとなっています。

民間の寮も近年増加しており、家賃は約600~800ユーロ/月です。地方の場合、これよりも価格は下がります。

民間賃貸の場合、1人用のステュディオ(家具付きアパート)のタイプで、費用は、パリで650ユーロ/月以上、パリ近郊で550ユーロ/月以上、リヨンやマルセイユなどの地方都市部で約450ユーロ/月以上となっています 。

契約は日本と形態が異なり、不動産屋を介したとしても、基本的に大家さんと直接、契約する形になります。この際、信用力を得るため、奨学金などの月収の証明や、銀行残高を示すことが一般的です。また保証金の支払いが義務付けられています。保証金は物件の形態によって異なり、家賃1か月~2か月分です。さらにこの他に銀行保証か、人的保証が求められます。

家賃を支払う収入がありながら適切な賃貸保証人が立てられない場合、国にVISALE(学生向け賃貸保証)を依頼することができます。 Campus France - フランス政府留学局・日本支局>フランスでの住居>保証サービスVISALE「フランスでの住居」内の、「保証サービス VISALE」より確認できます。

フランスでの住居短期・長期滞在の居住情報を掲載。ページ下部「関連記事・資料」を参照。

音楽演奏をする場合

フランスでは騒音に関する法律が厳密に定まっており、警察を呼ばれてしまうこともあります。一般に、平日の睡眠時間帯(22時~7時)と正午、日曜日と祝日は騒音が禁止されています。また一日に音が出せる時間の上限が決まっている地域もあります。
自宅で練習を希望する学生は、隣人が音楽の練習を許容してくれる物件を探します。あらかじめ不動産屋や大家さんに相談するとよいでしょう。また自分でも工夫することが必要です。まず遮音シートを床や壁に貼ることは大切です。また家で練習せず、学校の練習室を貸してもらう方法もあります。

造形芸術でアトリエが必要な場合

油絵など一般の部屋では作業できないものを制作する際には、アトリエを借りることになります。これはガレージや地下室を月極めで借りることが多いようです。しかし短期滞在ならば、チケット制でアトリエを貸している施設に問い合わせてみるのもよいでしょう。
生活費
目安としては、地方で約800ユーロ/月、パリで約1,000ユーロ/月です。
画材・楽譜の購入
都市部では画材が充実しており、必要な道具は一通り揃います。しかし日本と同じものが見つかるとは限らないため、使いたい画材があれば持参する必要があります。
都市部では楽譜専門店があるため、購入には困りません。音楽学校の学生だと割引をしてくれることもあります。
医療・保険
フランスの医療は世界の最高水準にあり、予防接種が必要な特別な感染症などはありません。
長期学生ビザ(VLS-TS)を取得している留学生は一般のセキュリテ・ソシアルに加盟することができます。
入国後、まず以下の手続きを完了した上で、外国人専用のサイトhttps://etudiant-etranger.ameli.fr/#/からセキュリテ・ソシアルに登録します。
登録料は無料です。

現実的には英語が通じる医療機関での診療を希望する場合、私立病院に行くことになります。施術によっては大変高額な場合もあるため、公的保険で治療が受けられる病院を先に検索しましょう。また、民間の海外留学保険に加入することをお勧めします。
高等教育機関以外に留学する場合、フランスの公的保険に登録することはできませんので、個人で民間の海外留学保険に加入することになります。
通信
携帯電話
携帯電話は、プリペイド式のSIMカードと契約式のSIMカードがあります。契約式は1年以上からしか受け付けないことがほとんどなので、1年未満の留学の場合はプリペイド式になります。機種は様々でSIMフリー対応のものもあります。

【代表的な携帯電話会社】
  • Orange
  • Bouygues telecom
  • SFR
インターネット
街中ではカフェをはじめWi-Fi環境が整っており、学校や寮では無線LANで繋げられます。プロバイダーへ新規加入する際は、必ず最低契約期間と解約手数料の有無を調べましょう。回線はADSLが主流です。

【代表的なインターネットプロバイダー】
  • Orange
  • SFR
  • Free
交通
パリなどの都市部では、メトロ(地下鉄)、バス、電車などがあります。また自転車レンタル(Le Velib)や、電気自動車シェアリング(L’Autolib)などのサービスもあります。一方、田舎ではバスや電車が通っていない場所もあります。
治安
フランスでは、置き引きやスリなどの軽犯罪が起こり得ます。強盗や暴行事件、人質事件なども報告されています。
まず軽犯罪については、メトロや、レストランなどでは不審者の接近に注意することが必要です。ポケットや貴重品に手を当てて頻繁に確認しましょう。また、貴重品を内ポケットやシークレットポケットに入れておくと良いかもしれません。
中程度の犯罪に巻き込まれないためには、人気のない郊外、路地裏などに入り込まないことが大切です。対策としては、高価な品物やハンドバッグを見せないことです。
フランスでは、2015年1月と11月に大規模なテロ事件等が起こりました。このような事件・事故が起きた場合など、日常生活に影響を及ぼす可能性があります。緊急時に慌てないように日頃から情報収集し、大使館等の緊急連絡先を確認しておくと良いでしょう。また、緊急時にはスーパーが閉まるため、ある程度の食料を買い置きしておくことが推奨されています。
アルバイト
長期学生ビザや、主にワーキングホリデービザがある場合に限り、時間制限つきでアルバイトをすることが可能です。他の滞在資格者は基本的に報酬を伴う労働ができません。
文化的な特色
フランスは文化的に非常に充実した国です。全土に7,000もの美術館・博物館があるほか、音楽祭や映画祭などのイベントが様々開催されています。

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、
文部科学省が所管する団体です。
学生支援を先導する中核機関として、「奨学金事業」
「留学生支援事業」および
「学生生活支援事業」を
総合的に実施し、
次世代の社会を担う豊かな
人間性を備えた創造的な人材を育成すると
ともに、
国際理解・交流の促進を図ることを目指しています。