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奨学金留学
体験レポート
留学先国・地域:カナダ・トロント
学校名:トロント大学
専攻名:数学スペシャリスト 心理学マイナー
留学期間:2024年9月~2028年6月
留学先の課程:学士課程
奨学金:JASSO 海外留学支援制度(学部学位取得型)
留学の動機について
Q. 留学をしようと思った動機を教えてください。
ある友人が冗談で○○大学は甘えと言ったことです。友人は本当に冗談でいったつもりなんですが(もちろん私も甘えだなんて思っていません)個人的には英語ができて数学が大好きなため入試には自信がありました。そのため日本の大学を受けるのは居心地が良い環境だったと思います。それに対して海外大学は課外活動、受賞歴、エッセイなどとコンフォートゾーンから離れたものがいっぱいでした。せっかくなら目指すべきところは高ければ高いほどいいのに試験が得意という環境に甘えている自分がいるのではと思い、自分の成長のために海外大学を目指そうと思ったのがきっかけでした。
Q. 留学先の国・地域、留学先校を選んだ理由を教えてください。
数学だけでなく色々な学問分野に興味があり学際的な研究をしたいと思っていたため、専攻も複数の学問を組み合わせてデザインする自由があるトロント大学にしました。
留学の準備について
Q. 留学の準備にはどのくらいの期間を要しましたか?留学を思い立ってから、実際に出発するまで、それぞれの準備段階にわけて教えてください。
情報収集は主にランキングなどが掲載されているwebsiteを使いました。学校選定は受験期間中にコロナで大きく体調を崩してしまったため自分が考え出した基準(カリキュラムの柔軟性、ランキングなど)を満たす大学の中からエッセイの少なさと合格率の高さで決めました。出願は塾などは使わず、色々調べて書きました。本やwebsiteにためになる情報がたくさんあったので調べることは凄く大切だと思いました。
ビザ申請はカナダ政府のwebsiteの指示に従い提出しました。中々返事がこなくて不安になるのでなるべく早めにすることが大事です。
Q. 語学学習はどのように行っていましたか?
毎朝、朝ごはんを食べているときにTED Talksを見て要約していました。英語だけでなく多分野の基礎知識を学べるので世界の解像度がすごく上がったのを覚えています。
Q. 留学にはどのくらい費用がかかりましたか? 留学の資金調達はどのように行いましたか?
奨学金はまとめサイトなどをもとに色々調べました、また同じく海外進学をしている仲間にお世話になりました。
Q. 準備しておいてよかったこと、また準備しておいたほうがいいことなどはありますか?
大学に入る前に授業を入念にリサーチしたことです。
同じ授業でも教授が違うと、全然講義が頭に入らなかったり課題がためにならなかったりするので、一つ一つの授業を100点の授業にするためにたくさんリサーチしました。そのとき見つけた計算論的生物入門というゼミで専門的な内容を学べたので、一年生から自分の研究分野を踏まえた実践的な学習ができました。またその授業の教授に研究プログラムへの推薦状を書いてもらうなど、この授業がなかったら、絶対今の自分がないと感じるので、入念にリサーチしたことをすごく感謝しています。
留学中の様子について
Q. 留学中の学校生活はどうでしたか?日本の学校との違いや、海外の学校だからこそ苦労すること、学校生活での楽しみなどを教えてください。
物凄く勉強に集中できます。課題の量がすごい多いので時間管理のスキルが自然と身につきます。
また、一年生の授業でもゼミが取れて専門的な勉強ができることもあり、非常に勉強が楽しかったです。また、仲間が世界中からきているので、中国の高校生活の様子、サウジアラビアの生活、インドの哲学などたくさん知ることができ、一度に多くの国を訪れるような体験が楽しかったです。
海外限定ではないかもしれませんが、課題の量が多いので、自分がやりたいプロジェクトや研究のために時間を割くのが難しいのが辛いです。
Q. 学校外の生活はどうでしたか? 寮などでの生活や休日の過ごし方、町の治安などについても教えてください。
朝は友人と電話したり、運動や瞑想でしっかり休息をとるようにしています。それ以外の時間や休日は課題の量が多いので基本的に図書館で勉強です。さらに、それ以外の時間でプロジェクトのミーティングをしたり、授業とは関係のない研究を進めたりしていました。
Q. 留学中の生活で大変だったことを教えてください。また、それをどのように克服、対応しましたか?
時間管理です。難しい授業をとっていたり、とっている授業の数が多いと、一日中勉強していないと課題が終わりません。ですが、長時間勉強したら疲れて、youtubeなどで時間を浪費したり、夜更かししてしまったりで負のスパイラルに入ってしまうのが大変でした。
解決方法としては、25分勉強5分休憩、2時間たてば20分休憩などといったリズムのなかで生きることです。朝の準備が終わったら寝るまでずっと、そのリズムでいることで勉強時間を確保しつつ疲れないで済むので、すごく便利です。続けるコツとしては、絶対にリズムを守ることです。25分の勉強中にはトイレにもいかない、音楽も聞かない、勉強以外は何もしない、だけどその代わり、休憩は勉強以外なら何をしてもよい、というメリハリをしっかりすることです。
留学後について
Q. 留学を経験してみて感じたこと、学んだことはありますか? 留学前と比べて成長した面はありますか?
色々勉強して頭の回転が早くなった、世界が広がったなど色々ありますが、一番強く感じたのは日本がいかにいい国かです。カナダは世界のなかでもだいぶいい国だと思いますが、それでもドラッグ使用率、貧困から抜け出せない高い利子、独占している企業のせいで、永遠にエレベーターが修理されないなど、色々な問題が見えます。
社会学を勉強すると、発展した社会でモラルが機能することがいかに難しいか説明されるのですが、それをここまで成し遂げている日本はほんとにすごいと感じ、日本人が改めていかに恵まれているか感じました。エレベーターが壊れない、壊れても修理されるって結構すごいことなんですよ!
Q. 留学後の進路について教えてください。
複雑系科学という学問を心理学に応用したいと思っているので、大学院や研究施設に進学すると思っています。
Q. 最後にこれから留学をする方へのメッセージ・アドバイスをお願いします。
勉強がすごく大変でも身体的・精神的健康が第一です。必要なときはしっかり休憩をとり、持続可能に勉強していきましょう!
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