留学先の国の特徴や留学情報をご紹介。
国ごとの違いを明確に知り、自分にあった留学先を見つけましょう。

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オランダ滞在最終日(中央) 2019
留学先国・地域:オランダ
学校名:Utrecht University
専攻名:Arts and Society
留学期間:2023年9月~2024年8月
留学形態:修士課程への進学
奨学金名:JASSO給付型「海外留学支援制度(大学院学位取得型)」

学部時代にイギリス・マンチェスターで1年間の交換留学を経験しました。ディスカッション中心のカリキュラムや、国を超えたネットワーク構築の可能性に惹かれ、また海外で学びたいと思うようになりました。学部では近代美術史をフェミニズムの視点で研究していましたが、徐々に、現代社会が経験する問題についてアートを手がかりに考えたいと思うようになりました。クィア理論にも興味があったため、現代アートやクィア研究の先駆であり、ディスカッションベースの教育を特徴としていて、かつ多様な国・地域から学生が集まるオランダを選びました。

①複数の国をビザなしで移動できるヨーロッパ圏にあり、②英語での履修が可能で、③現代アートやクィア研究が進んでおり、④海外留学生の受け入れに積極的な国として、オランダを選びました。当時は具体的な研究分野を絞っていなかったため、キュレーション・芸術批評・アートマネジメント・制度分析など、領域横断的なカリキュラムを提供するユトレヒト大学を選びました。留学前の準備で最も苦労したのが家探しです。学生寮や賃貸物件を探すことが困難だったため、最終的にホストファミリーを紹介するウェブサイトで滞在先を見つけました。

キャンパス近くの花市場
授業構成は、レクチャー1 コマとディスカッション1 コマで1 セットです。レクチャー前には事前に示された課題論文を読み、ディカッション前には追加の課題論文を読むと同時に、ディスカッションテーマに対する回答を準備しておきます。学生生活では、教授陣とのフラットな関係が印象的でした。上下関係はほとんどなく、多くの教授が日常会話でもメールのやりとりでも対等な態度で関わってくれたので、研究や学生生活で行き詰まることがあっても、気軽に相談できる環境がありました。また、私のコースは2/3 程度が留学生で、ヨーロッパはもちろん、アジアや南米からの留学生も複数いました。彼らとの日常的なかかわりの中で、互いに異なる歴史・文化をもつ相手とのコミュニケーション方法を身を持って学ぶことができました。

インドネシアでのインターンシップ後、現在は東京の現代アートギャラリーでマネジメントを学びながら、キュレーターとして展覧会企画や海外でのリサーチに取り組んでいます。留学時に多様なロールモデルと出会ったこと、流動化するアート業界の就労状況に対応したコースを履修したことから、柔軟な働き方を選択できました。

コースメイトと迎えた新年
留学を経て、世界各地とのネットワークができました。そのつながりを生かして、卒業後も継続的に海外でのプロジェクトを実施しています。また、留学中に身につけた英語論文読解能力やライティング・スピーキングスキルを生かし、ヨーロッパ圏のキュレーターとの協働プロジェクトにも取り組むことができました。

現代アート、特に官民協働の施設運営体制や、小規模のパブリッシング、メディアやジェンダー、ポストコロニアルの視点とアートの関わりを学ぶ国として、オランダは重要な選択肢になると思います。各大学ごとに多様なコースが用意されているため、自分の興味関心をあらかじめ明確にした上でのコース選びをおすすめします。

特にライティングについて、英語と日本語では文や段落の構造に言語的な違いがあるため、日本語をそのまま英訳した文章ではわかりにくい文章と評価されることが多いです。英訳脳ではなく英語脳を作るために、段落構造や文のリズム、頻出する接続語・修飾語・動詞に注意しながらライティング練習をするのがおすすめです。
留学直前期には、Netflix などを活用したシャドーイングで、耳・口周りのトレーニングをしていました。

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、
文部科学省が所管する団体です。
学生支援を先導する中核機関として、「奨学金事業」
「留学生支援事業」および
「学生生活支援事業」を
総合的に実施し、
次世代の社会を担う豊かな
人間性を備えた創造的な人材を育成すると
ともに、
国際理解・交流の促進を図ることを目指しています。