留学先の国の特徴や留学情報をご紹介。
国ごとの違いを明確に知り、自分にあった留学先を見つけましょう。

語学学校 私費留学

Pさん(40代女性)
都市名:ユトレヒト
学校名:Babel Talen (当時:James Boswell Instituut, Utrecht University)
専攻名:Cursus Nederlands Spreken en schrijven B2/C1
留学期間:2012年9月~2012年12月
留学形態:私費留学
留学の動機
なぜオランダに留学しようと思いましたか?他国との比較、決め手になったことなどお答えください。
すでに就業しており、仕事上の必要から。
留学前の準備期間、言語の勉強方法
留学を思い立ってから実際に現地へ出発するまで何か月くらいの準備期間が必要でしたか?
準備期間中にいちばん大変だったこと、時間は十分だったかをお答えください。

すでに居住していたので準備期間は特に取っていません。
 
留学前にオランダ語または英語をどのように勉強しましたか?語学試験は受験しましたか?
一度フォルクス大学(Volks Universiteit)でオランダ語集中基礎講座を受講した。
 
語学学習において、どんな勉強方法が一番効果的だと思いますか?
ニュース番組をその言語で聞く。ラジオを聞く。新聞、雑誌、楽曲など自分の興味の向く分野からその言語を使用したものを理解しよう、というところから入るとすんなり身につくように思う。 そのほか、現地の人との、コミュニケーションは不可欠に思う。(留学生通しで固まらずに、という意味)
情報収集方法
どのようにしてオランダ留学について情報収集しましたか?
このコースへ申し込むにあたり、インターネットを駆使して情報を集めた。様々な語学学校があったが、ユトレヒト大学の語学学校であり、実績も組織も授業内容もしっかりしていたから選んだ。
現地学校への問い合わせ
学校へはどのような手段で連絡を取りましたか?
メール

連絡の際に困ったことはありましたか?
特になし
出願
出願時に提出した書類と、提出方法を具体的に教えてください。
インターネットを使った予備テストを受け、自分のレベルを判断してもらう必要があった。後日テストの結果、このレベルの授業を受けなさい、と連絡がはいった。

出願から正式な入学許可書を受け取るまでに苦労したことはありましたか?
特になし
入学試験
入学試験を受けましたか?またその教科や内容を教えてください。
上記を参照ください。
ビザ・居住の許可の取得
ビザ(査証)を取得しましたか?申請から取得まで、どのくらいの時間がかかりましたか?
 
ビザの取得にはどのような書類や手続きが必要でしたか?気をつけた点も教えてください。
 
滞在許可を取得しましたか?取得にはどのような書類や手続きが必要でしたか?気をつけた点や申請から取得までにかかった時間も教えてください。
 
※以上の3項目については、既に配偶者ビザにて入国済であった。
学費、生活費、お金の送金・管理方法
留学中にかかった学費(+諸経費)の総額はおよそいくらでしたか?どのような支払方法が便利でしたか?
およそ450ユーロ・銀行振り込み
健康管理
どのような保険に入っていましたか?
自己保険(家族で加入すみ)
 
日本またはオランダで予防接種・健康診断を受けた場合、その内容を教えてください。
なし

現地の医療サービスを受けましたか?またその場合、気をつけるべき点があれば教えてください。
具合が悪い時は大げさすぎるくらいに状況を伝えないと、まともに見てくれないこと。
少しくらいの風邪ではまともに見てもらえません。逆に薬を飲まないで自然に直すことを覚えるので、本当に具合が悪くなった時の薬の効き方が非常に良くなりました。これもオランダ自然主義に教えられた事かもしれません。
学校生活
日本の授業に比べて異なる点、オランダらしいと思う特徴、受講した感想を教えてください。
非常にアットホームな多国籍の生徒さん達にまぎれ、しかし、オランダ語を取得しよう、という共通の目的を持ち合わせて、それぞれのエネルギーを感じられる環境は非常に有益でした。オランダで、自国にいるよりさらに良いキャリアを構築したい、だからこの授業を自腹でとっている、という方もいらっしゃり、そういう方からは、ハングリー精神のようなものも学びました。また、それぞれのお国柄なども垣間見る場面もあり、視野が広がりました。
 
予習・復習での工夫や苦労した点があれば教えてください。
とにかく宿題が多かったので、毎日計画をたててやりました。

学校全体やクラスで、現地の学生・外国人留学生・日本人留学生の割合、学生の年齢層はどのようでしたか
様々でした。留学中の学生さんや、派遣された国際企業の社員、オランダへ永住している外国人など。
 
現地の学生・外国人留学生と交流できましたか?その方法や、得られたこと、大変だったことがあれば教えてください。
SNSのサイトがクラスに設けられており、コラムの宿題の情報や、提出期限まで助けあったり、などの交流が可能でした。
 
日本人留学生との交流はできましたか?
日本人留学生はクラスにいませんでした。
 
指導教官とのやり取りでよかったこと、大変だったことはありましたか?
やはり外国人にオランダ語を教えるプロであるので、こちらが間違えていることでもやんわりとなぜ間違えるのか、どうして間違えるのか、というツボを心得ていらしたので、非常にありがたかったです。しかし、あまりにも理解がありすぎるので、すこし変な言い回しでスピーチなどしても、内容を察してくれて、理解してくれるところが玉にキズだったような気がします。(先生はいちいち言い回しを直してはくださいませんでした)。実社会では、まず理解されない場面であっても、先生は間違えたオランダ語に非常に慣れていらっしゃるので、理解してくれました。この点は、先生もご自分でおっしゃられていました。
食事
普段はどのように食事をされましたか?現地の食事・飲料水・食材で苦労したこと、気をつけたことはありましたか?
特にありません

日本の食材を手に入れることはできましたか?日本から持参すると良い食材があれば教えてください。
ほとんどなんでも購入できるようになりましたが、値段が倍近くになることもあるので、持参できるもの、保存が効くものであればなんでも持参したほうがいいと思います。
住居
留学中、どんな住居に住んでいましたか?その特徴とともにお教えください。
タウンハウス(3階建てですが両隣が密接しています。)
 
住居を決めた際の基準や、探した方法を教えてください。
口コミで選びました。私は子供がいますので、環境や教育事情がいいところを選びました。

住居でトラブルはありましたか?あった場合、どのように対処しましたか?
特になし。
現地の治安状況・注意したこと
現地の治安状況についてどのように情報収集しましたか?
大使館や外務省ホームページなどが有益です。
 
居住地域の治安状況を教えて下さい。治安状況を踏まえて気をつけた点について教えてください。
治安が非常にいい地域です。しかし、空き巣などは時折ありますので、もちろん注意が必要です。
 
犯罪に巻き込まれたことはありましたか?その際どのように対処しましたか?
イケアで財布を盗まれたこと、電車で携帯電話の置き引きにあった。スキポール空港のトイレ付近で財布のスリにあった。オフィスに空き巣が入り、クレジットカードと暗証番号が盗まれ、キャッシングの被害にあったなど。しかし、いずれの際も、警察に届け、損害保険が効く部分は保険でカバーできました。財布などを盗まれた時は、日本でも同じでしょうが、カードなどの即停止、携帯電話は電話会社への連絡などを早急にしました。
通信
通信機器は、日本から持参されましたか?学校や居住施設での利用はいかがでしたか?
iPhone,iPad MacBookなどはなぜか日本のほうが安価なので、日本で購入をおすすめします。
 
現地で上記の通信機器やインターネットを利用した際、機器・プロバイダの選択や手続きはどのように行いましたか?
UPC, KPN, Ziggo などのプロバイダは固定電話から、テレビ、インターネットが入ったパッケージを販売しているので、こちらがおすすめだと思います。ただ、学生さんでテレビは必要ないとか、携帯電話とインターネットのみ必要というのであればまだまだ安価なサービスを提供しているところはたくさんあります。今ほとんど固定電話を引かない人が増えているので、インターネットのプロバイダ選択と携帯電話会社の契約を済ませればほぼ不自由はないのではないでしょうか。
気候
日本との気候の違いに対して心がけた点を教えてください。
水道水の水質(硬水)が違うので肌の弱い人や、髪など乾燥すること。
あちらこちら(冬場は)暖房が完備しているので、乾燥に注意。
現地生活状況・各種相談先
現地購入できて役に立ったもの、日常品で重要なものがあればお教えください。
日用品ではありませんが、衣服のサイズの小さい方、靴のサイズの小さい方はサイズ探しに非常に苦労すると思います。女性、男性も世界一大きい国民なので、日本から体に合ったものを持参することをおすすめします。炊飯器も性能のいいものはこちらでは手にはいりません。
 
学校内・学校外で問題があったとき、誰に相談しましたか?
友人、家族など
 
住居などについて支援を受けられるような学生互助会(自治会)などはありましたか?その支援を受けましたか?
受けませんでした。
 
現地の人との文化的摩擦、トラブルの経験や、異文化の中で気をつかった点はありましたか?
「気持ちを察する」という文化はオランダには日本ほどありません。遠回しにものを言って自分の本意を察してもらおうというのは期待しないほうがいいです。どこの外国でもそうでしょうが、自己の考えを「押しつけ」でなく、「筋立てて」きちんと伝える事が必要です。

また、日本人は、「~せねばならない」ので「(仕方がないから)やります」というような場面が多いですが、オランダでは各々が「~したい」という自発的な感情が大切にされます。ここも大きな違いです。嫌だったけど、責任感で、あるいは自己犠牲が感謝されると思ったから無理してやったのに、「あなたがやるといったではないか」で終わってしまい、だれからも感謝されなかった 、骨折り損だった、という不満も日本人からよく耳にすることです。
 
トラブルなどで万が一口論になった場合、感情的になったほうが、負けと思ったほうがいいと思います。正しいことを主張しても感情のコントロールのできない人間、相手をリスペクトする態度に欠ける人間は下に見られ、相手にされなくなってしまいますので注意が必要です。(しかし余談ですが、商談などの場面で、おとなしく、礼儀正しいと思っていた日本人が机を叩いて、自分の主張を曲げなかったのでその真意に折れて商談が成立した、なんてこぼれ話もありますから時と状況によるかもしれません)
 
また、トラブルの際、容易に「Sorry」という言葉を発しないことです。アメリカほどではありませんが、この言葉を最初に発したほうが罪をかぶることになることを忘れないでください。海洋貿易で発展してきた生粋の商人魂のDNAを持った人たちなので、相手に飲まれず、自分を守りながら、示談を進めるべきです。こういう交渉能力もオランダ人の方がかなり上ですから、日本人もオランダ留学でかなり参考(鍛えられる)になるのではないかと思います。
 
また、お客様を大切にする、敬うという文化もほとんどありません。「お客様は王様だ」といういい回しがオランダに存在しますが、「お客様は神様」の国から来ると、日本のような丁重な扱いをされたという記憶はいままでほぼ一度もありません。商店などで、どちらがお客さんかわからないような扱いを受けることもしばしばです。これはこれで、ショックを受けず、憤らず、「文化の違い」と割り切ることです。
帰国後の進路/留学と進路との関係
現在の所属について、差し支えない範囲で教えてください。
蘭日貿易連盟(Dutch and Japanese Trade Federation)
 
留学前・留学中・留学後のいつ、就職活動をされましたか?
留学前
 
オランダで就職活動をされましたか?その場合、その内容や特徴、現地大学・語学学校からの支援の有無について、差し支えない範囲で教えてください。
在蘭日本商工会議所のホームページにて
 
日本で就職活動をされましたか?その場合、その内容や留学とのかかわりを差し支えない範囲で教えてください。
特になし。
 
留学経験は進路決定に影響しましたか?また、留学経験は現在の仕事・学業にどのようにいかされていますか?
メールなどをスムースに打てるようになった。
後輩へのアドバイス
日本にいる間にしておけば良かったことや、留学先にオランダを選んで良かったと思うこと、期待とは違ったことなどを踏まえて、これから留学を考えている後輩へのアドバイスをお願いいたします。
オランダというヨーロッパの中の小国ながら、400年以上日本との良好な関係(第2次世界大戦の不幸な時期を除く)を結んでいる欧米諸国は他にありません。また、この国の人たちほど柔軟な考え方ができる人たちが多い国も他にはないような気がします。常に外部からの人の流れを「拒絶」するのでなく、「利用」しながら成長してきた国であるので、外国人に対して理解がある国とも思います。自国語のみでは資源もほとんどないこの国では世界経済の中で生き残れない、他国と友好的に通商しなければ生き残れないという精神を数世紀に渡り育んできた土壌は日本からの留学生をも温かく迎えてくれることでしょう。また、英語はもちろんのこと、近隣の言葉(ドイツ語、フランス語、人によってはスペイン語とイタリア語なども)を流暢に話す国民が多い国はヨーロッパでも少ないと思います。英語を「語学としてのみ」取得したいのなら、アメリカや英国などの母国語が英語の国へ行くべきでしょう。しかし、オランダでは真の国際感覚・国際的な視野をこの小国、その国民から多数学び取れることでしょう。また、オランダ人からは「人間として人間らしく自然に生きる」という姿勢を学び取れると思います。日本人の目からみると個人主義すぎるきらいがありますが、自己犠牲が美徳である日本人には学ぶ点が多い気がします。自分が自分らしく、幸せに生きる事は周りの人々をも幸せにする、という人間として当たり前なことが普通に浸透しているところ、などもぜひ感じていってほしい部分でもあり、これからの日本の発展に貢献するであろう、若い人たちに学び取っていってほしいことと思います。また、これはオランダに限った事ではありませんが、国外に出ると改めて日本の素晴らしさを誇りに思えるでしょう。どんどん海外に出ていってほしいと思います。
留学中の1週間の授業時間割
時限
 18時00分 ~  19時45分 オランダ語

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、
文部科学省が所管する団体です。
学生支援を先導する中核機関として、「奨学金事業」
「留学生支援事業」および
「学生生活支援事業」を
総合的に実施し、
次世代の社会を担う豊かな
人間性を備えた創造的な人材を育成すると
ともに、
国際理解・交流の促進を図ることを目指しています。