留学先の国の特徴や留学情報をご紹介。
国ごとの違いを明確に知り、自分にあった留学先を見つけましょう。

大学・大学院・短期大学・専門学校 交換留学

Kさん(20代女性)
都市名:ユトレヒト
学校名:ユトレヒト芸術大学
専攻名:Bachelor Creative Media and Game Technologies, Interaction Design
留学期間:2013年8月~2014年7月
留学形態:交換留学
奨学金名:山川賞(留学のための奨学金ではない)
留学の動機
なぜオランダに留学しようと思いましたか?他国との比較、決め手になったことなどお答えください。
留学先の大学が、私の所属する九州大学芸術工学部芸術情報設計学科の交換留学提携校であり比較的留学しやすかったため。また、当大学に留学経験のある上級生の留学体験の話を聞いて興味を持ったため。
留学前の準備期間、言語の勉強方法
留学を思い立ってから実際に現地へ出発するまで何か月くらいの準備期間が必要でしたか?
12ヶ月程度
 
準備期間中にいちばん大変だったこと、時間は十分だったかをお答えください。
九州大学芸術工学部の学務課や留学窓口の教授からの留学準備のサポートが薄く、ほとんどが自力で、かつ手探り状態だったこと。
 
留学前にオランダ語または英語をどのように勉強しましたか?語学試験は受験しましたか?
留学を思い立ってからは、九州大学芸術工学部に来ている海外からの外国人留学生と交流する機会を積極的に持ち、英語でのコミュニケーションに慣れる努力をした。語学試験は特に受験しなかった。
 
語学学習において、どんな勉強方法が一番効果的だと思いますか?
話す力を伸ばすには、実際に英語で海外の人と対話をする機会を積極的に持つことが必要だと思う。聞く力を伸ばすには、実際にコミュニケーションできる環境が無くても、英語で映画やドラマ、動画を観ることで十分効果を得られると思う。
情報収集方法
どのようにしてオランダ留学について情報収集しましたか?
過去に私の留学先の大学に留学していた先輩や、当時留学していた友人がほとんど唯一の情報源だった。
現地学校への問い合わせ
学校へはどのような手段で連絡を取りましたか?また、具体的な質問内容を差支えない範囲で教えてください。
メール。
 
連絡の際に困ったことはありましたか?
なかなか返信が返ってこなかったとき。英語でのやりとり。
出願
出願時に提出した書類と、提出方法を具体的に教えてください。
Motivation letter、CV、ポートフォリオ(作品集)、推薦状をオンラインで送付した。
 
出願から正式な入学許可書を受け取るまでに苦労したことはありましたか?
特になかった。
入学試験
入学試験を受けましたか?またその教科や内容を教えてください。
書類選考。(ポートフォリオを含む上記の書類を提出したのみ。)

奨学金・授業料減免制度

奨学金もしくは授業料減免制度の情報をどこで得ましたか?また利用するためにどんな準備や手続きをしましたか?
留学を薦めて下さった教授から山川賞(留学支援専用の奨学金ではないが、次世代を担う若者を育てることを目的とした九州大学基金の奨励金制度)の応募を薦められた。
第一次選考で書類審査、第二次選考で面接(プレゼンテーション)をおこなった。
 
奨学金もしくは授業料減免制度を利用した感想について教えてください。
当時留学をするかどうか迷っていた自分にとっては、非常に大きな後押しとなり、留学決断の背中をおしてもらった。
ビザ・居住の許可の取得
滞在許可を取得しましたか?取得にはどのような書類や手続きが必要でしたか?気をつけた点や申請から取得までにかかった時間も教えてください。
取得期間は正確には記憶していないが、おそらく2ヶ月未満程度。
同意書、証明写真、申請書。
証明写真の注意事項が大変多く、すべての基準を満たす写真を取るために留意した。
学費、生活費、お金の送金・管理方法
留学中にかかった学費(+諸経費)の総額はおよそいくらでしたか?
交換留学のため、学費は不要。
 
学費以外の生活費の、1か月平均額または留学期間全体の金額、及び内訳を教えてください。
全体で11,000ユーロ程度。月々1,000ユーロ程度。
一月分の内訳(ユーロ)
家賃:420
食費:90
交際費:70
旅行費:200
交通費:100
その他:120
 
学費、生活費をどのように捻出しましたか?
上記の奨学金と親の仕送り。
 
お金をどのように管理していましたか?現地で銀行口座を作った場合、どのような手続きをしましたか?
現地で銀行口座を作った。
パスポート、留学先の学生証、Residence card、現地の携帯電話番号、現地の住所を証明する書類を持って現地の銀行支店で口座開設を申請した。
クレジットカードも利用した。
 
日本からの送金が必要な際、どのように送金してもらいましたか?
クレジットカードを利用した。
健康管理
どのような保険に入っていましたか?
日本の保険会社の留学用保険。
11ヶ月で11万円程度。医療保険(歯科も含む)、様々な補償つき。

日本またはオランダで予防接種・健康診断を受けた場合、その内容を教えてください。
受けていない。

現地の医療サービスを受けましたか?またその場合、気をつけるべき点があれば教えてください。
歯医者を利用した。
医師とのミスコミュニケーションを減らすためにも、オランダ語と日本語が話せる友人に付き添ってもらうと良い。歯医者は予約が1ヶ月先まで埋まっていることもあるので、なるべく早めに予約すると良い。
学校生活
日本の授業に比べて異なる点、オランダらしいと思う特徴、受講した感想を教えてください。
日本の大学では生徒と先生の間に上下関係が確立されているが、オランダでは生徒と先生の関係が対等であることに驚いたと同時に、生徒が先生に対して自由に意見が言える点が素晴らしいと感じた。
また、ディスカッションや意見交換の仕方が日本と全く違うことに驚き、慣れるのに苦労した。オランダでは誰かが意見を述べている最中に割り込んで自分の意見を言うことが当たり前なので、まわりが話し終わるのを待って自分の意見を言おうと思っていると、いつまでたっても自分の番はまわってこない。

予習・復習での工夫や苦労した点があれば教えてください。
予習復習は特にしなかった。

試験やエッセイ・レポート対策について、工夫や苦労した点があれば教えてください。
論文の提出で、完璧ではない英語で論理的に、かつ口語的表現を使わないように長文を記述するのには大変な時間を要した。提出するまでに、何度も英語が得意な友人にチェックしてもらうと良い。
 
英語による授業または英語研修に参加した方に伺います。オランダ語は、授業・リサーチ・日常生活において必要でしたか?
あまり必要ではなかった。オランダ語の勉強も特にはしなかった。
 
授業やレポートにおいて、語学上・学習上のサポートはありましたか?
特になかった。
 
学校の施設(図書館・Computer Lab・カフェなど)は充実していましたか?
図書館:書籍数が圧倒的に少なかった。半分ほどが英語の本だったのは良かった。
コンピュータ:コンピュータなどの機器はプロジェクト期間中貸し出してくれたので充実していた。
カフェ:普通。サンドウィッチやトースト、スープ、飲料、お菓子などが販売されていて、外食するよりは安く済ませられる程度。
 
学校全体やクラスで、現地の学生・外国人留学生・日本人留学生の割合、学生の年齢層はどのようでしたか?
プロジェクト7人中1人が外国人留学生、残りが現地の学生という割合。
ユトレヒト芸術大学全体での日本人留学生は私が留学していた時期では私を含む4,5人、外国人留学生は60人程度。
 
現地の学生・外国人留学生と交流できましたか?その方法や、得られたこと、大変だったことがあれば教えてください。
学期の初めにある留学生説明会や、授業の学生チームプロジェクトで交流があった。
 
日本人留学生との交流はできましたか?得られたこと、大変だったことはありましたか?
交流できた。お互いに近況報告をしたり、助けあったりして、共に成長するよい仲間を得られた。
 
指導教官とのやり取りでよかったこと、大変だったことはありましたか?
メールで連絡しても返信が無いもしくは極度に遅いことが多く、苦労した。
食事
普段はどのように食事をされましたか?現地の食事・飲料水・食材で苦労したこと、気をつけたことはありましたか?
自炊。食材は主に現地の一般的なスーパーマーケットを利用し、時々アジア食品店を利用した。飲料水は水道水で問題なかった。炊飯器は買うべきだったと後悔した。日本に比べてオランダでは外食費が高いので、なるべく自炊するようにした。逆にオランダの食材(特に野菜や果物)は日本よりも圧倒的に安いので、自炊にかかる費用はとても安い。
 
日本の食材を手に入れることはできましたか?日本から持参すると良い食材があれば教えてください。
アジア食品店で一般的な日本の調味料は揃う。ただし、値段は日本での価格のおよそ三倍。持参すると便利なのは、インスタント食品。
住居
留学中、どんな住居に住んでいましたか?その特徴とともにお教えください。
留学生用のアパートメント。外国人留学生専用なので、現地の学生は居ない。1部屋を同性人で共有するルームシェアタイプ。キッチン・バス・トイレは7人のフラットメイトと共有。
 
住居を決めた際の基準や、探した方法を教えてください。
学校から推薦されたSSHという住居推薦機関を通して探した。選択肢がひとつしかなかったのでそこに決めた。

住居でトラブルはありましたか?
特になし。
現地の治安状況・注意したこと
現地の治安状況についてどのように情報収集しましたか?
現地にいる友人や知人に聞いた。
 
居住地域の治安状況を教えて下さい。治安状況を踏まえて気をつけた点について教えてください。
治安は良いと感じられた。危険な目に遭ったことは一度もない。ただし、自転車はすぐに盗難に遭うので注意すべきである。

犯罪に巻き込まれたことはありましたか?
特になし。
通信
通信機器は、日本から持参されましたか?学校や居住施設での利用はいかがでしたか?
ノートパソコンとiPhone、iPadを持参した。アパートと学校のWi-Fiを使った。
現地でプリペイド式のSIMフリー携帯電話も購入した。
 
現地で上記の通信機器やインターネットを利用した際、機器・プロバイダの選択や手続きはどのように行いましたか?
日本から持参した機器については、Wi-Fi以外の通信は使用しなかった。手続きは特に行っていない。
気候
日本との気候の違いに対して心がけた点を教えてください。
オランダの気候の特徴は、天気が悪く、日本よりも寒いこと。レインコートは役に立つ。
現地生活状況・各種相談先
現地購入できて役に立ったもの、日常品で重要なものがあればお教えください。
現地のプリペイド式携帯電話。
自転車はあるととてもよい。
 
学校内・学校外で問題があったとき、誰に相談しましたか?
他の日本人留学生や両親、また、学校のアドバイザー。
 
住居などについて支援を受けられるような学生互助会(自治会)などはありましたか?その支援を受けましたか?
学校推薦の留学生用住居を取り扱うSSHという組織を介して、住居を決めた。
 
現地の人との文化的摩擦、トラブルの経験や、異文化の中で気をつかった点はありましたか?
多文化を尊重する姿勢は非常に重要。
帰国後の進路/留学と進路との関係
現在の所属について、差し支えない範囲で教えてください。
九州大学芸術工学部芸術情報設計学科4年。
 
留学前・留学中・留学後のいつ、就職活動をされましたか?
留学後、インターンシップをおこない、内定をもらった。
 
オランダで就職活動をされましたか?
していない。
 
日本で就職活動をされましたか?その場合、その内容や留学とのかかわりを差し支えない範囲で教えてください。
一般的な就職活動の時期は留学のためオランダにいたので、通常の就職活動はおこなっていない。帰国後、インターンシップをした会社で幸い内定を頂いたので就職することに決めた。面接時に留学中のプロジェクトでやった内容を紹介し、好評を得た。
 
留学経験は進路決定に影響しましたか?また、留学経験は現在の仕事・学業にどのようにいかされていますか?
留学中の実践的なチームプロジェクトを通して得られた経験は、帰国後の卒業研究や今後の仕事にも良い影響を与えていると考えられる。
後輩へのアドバイス
日本にいる間にしておけば良かったことや、留学先にオランダを選んで良かったと思うこと、期待とは違ったことなどを踏まえて、これから留学を考えている後輩へのアドバイスをお願いいたします。
英語でのコミュニケーションに慣れておくことで、留学生活をスムーズにスタートできると思います。迷っているのであればぜひ留学することをおすすめします。オランダは英語圏の国ではありませんが、オランダ人は非常に流暢に英語を話すので、オランダ語だけでなく、英語力も必ず身に付きます。日本とは全く違うリベラルな文化を持つ国なので、日本では経験できないような経験がたくさんできると思います。
留学中の1週間の授業時間割
時限 月~金
 10時00分 ~ 16時00分  プロジェクト

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、
文部科学省が所管する団体です。
学生支援を先導する中核機関として、「奨学金事業」
「留学生支援事業」および
「学生生活支援事業」を
総合的に実施し、
次世代の社会を担う豊かな
人間性を備えた創造的な人材を育成すると
ともに、
国際理解・交流の促進を図ることを目指しています。