各情報・データは更新時(2022年9月)における一般的な状況です。教育機関、地域、あるいは時期により異なる場合がありますので、最新・個別の情報については必ず各機関にご確認ください。このガイドの中ではいくつかの教育機関を取り上げていますが、あくまでも一例示であり、特にそれらを推薦する趣旨ではありません。
学校の種類
- 総合大学 120校
- 応用科学大学・専門大学 203校
- 芸術大学・音楽大学 57校
- その他の大学 40校
在学期間
- 学士課程:3~4年
- 修士課程:1~2年
- 博士課程:2~5年
※その他ディプローム、マギスター、国家資格などの学位あり
学年度
※大学によって、1か月程度開始・終了時期がずれることもある
応募資格
- 学士課程:ドイツの大学入学資格(HZB)が認められること
- 修士課程:学士号の取得
- 博士課程:修士号か相当する学位の取得
必要な語学力
出願・選考方法
出願期限
※希望する学科によって、出願期限は異なるので、必ず大学のホームページを確認すること
入国・滞在手続き
- 日本のパスポートがあれば入国にビザは不要
- 90日以上滞在する場合は、入国後に現地で滞在許可を申請する
授業料
- 国立大学は原則無料。ただし、それとは別に共済費が150~350ユーロ程度かかる。
なお、バーデン=ヴュルテンベルク州は学期ごとに1500ユーロの授業料が徴収される。
生活費
- 約850ユーロ/月 ※ただし、都市によって多少異なる
滞在先の種類
- 総合大学 (英) universities、(独) Universitäten 120校
- 応用科学大学・専門大学 (英) universities of applied sciences (UAS)、
(独) Hochschulen für angewandte Wissenschaften (HAW)/ Fachhochschulen (FA) 203 校
- 芸術大学・音楽大学 (英) colleges of art and music、(独) Kunst- und Musikhochschulen 57 校
- その他の大学 40 校
ドイツには、基礎研究志向の総合大学の他に、実践に近い技術や経験が学べ、応用研究志向の応用科学・専門大学、芸術系の大学など、400校以上の高等教育機関があります。大学の約60%は国立、約30%が私立、約10%が教会立です。
ドイツは、米国、イギリス、オーストラリアに次いで世界で4番目に留学先として選ばれている人気の国です。2018/2019年度は全新入生の18%が外国人留学生でした。
1999年のボローニャ宣言とそれに基づくボローニャプロセスにより、大学改革が進められました。現在は、学士課程(3~4年)、修士課程(1~2年)、博士課程(2~5年)が一般的な学位です。この他に、ドイツ独自のディプローム(Diplom)、マギスター(Magister)が残っている場合や、医師、薬剤師、弁護⼠、教師などの国家資格(Staatsexamen)への合格をもって修了する学科もあります。
2学期制
夏学期:4~9月
冬学期:10~3月
※大学によっては、学期の開始時期が早まるところもある
学士号を取得している(または入学までに取得予定の)場合、それに関連する学科へ応募可能。
ドイツの大学では、多くの課程(とりわけ学士課程)でドイツ語で授業が行われるため、授業を理解して課題に取り組めるだけの十分なドイツ語力が求められます。
日本でも受験可能なドイツ語検定試験TestDaFの全ての分野でのTDN4の合格証かゲーテ・インスティトゥートのドイツ語試験の証明書Goethe Zertifikat C2(※CEFR)などを提出できれば、ドイツ語試験が免除になります。芸術系の大学では語学要件が低く設定されているなど、大学と専攻によって必要となるレベル、認められる検定の種類が異なります。
ドイツ語力が大学の求めるレベルに達していなくても出願することはできますが、その場合、入学許可がおりた後に各大学の実施するドイツ語試験であるDSH(Deutsche Sprachpruefung fuer den Hochschulzugang)を現地で受験し、規定のレベルの評価を得る必要があります。専攻にもよりますが、一般的にDSH-2が合格ラインです。
多くの⼤学で、⼊学許可証を持つ外国⼈留学⽣のためのDSH準備コースを開講しています。DSH準備コースの受講条件や開講クラス、受講料などは⼤学によって異なりますので、詳細はそれぞれの希望の⼤学に問い合わせてください。
また、多くの大学は協定留学などのプログラム留学生向けに独自のドイツ語のコースを設けています。プログラム留学生のドイツ語コースの開講クラス、受講料などはDSH準備コースとは異なります。例えばベルリン自由大学ではA2レベル(※CEFR)から開講され、受講料が無料です。
近年、ドイツの大学では英語によるプログラムが増加しています。とりわけ、修士課程では1000を超える課程で英語での学位の取得が可能となっています。
英語で学ぶ学位課程への応募の際は、IELTSやTOEFLといった英語能力証明書の提出が要求されます。大学や専攻によって異なりますが、基本的にB2~C1以上のレベルを求められます。
外国人留学生がドイツの大学に出願する場合、学部・学科によって提出先が異なります。希望の大学に直接出願するのか、事前審査機関に願書を提出するのかは入学を希望する大学に確認をしてください。
留学を希望する大学が申請書類の事前審査を委託している場合、uni-assistにオンラインで書類を提出すると、不備の有無を確認した上で志望大学に転送されます。
願書の提出締め切りは、冬学期入学希望で7月15日、夏学期入学希望で1月15日です。
※学位課程や大学、専攻によっては締め切りが大きく前後しますので、必ず希望する大学のホームページをご確認ください。
<国立大学の学士課程へ出願する際に一般的に必要とされる書類>
• 大学入学資格(HZB)を証明する書類
• 科目や成績の概要
• これまでに受けた高等教育の証明書
• 証明写真
• パスポートのコピー
• 言語能力の証明書
注意:ドイツ語または英語以外で書かれた書類には、公的認証(アポスティーユ※)が必要です。
合否は、一般に書類選考によって判断されますが、医学部などの志望者数の多い学科では入学制限が行われます。また、芸術やスポーツなどの一部の専攻では、実技試験が行われます。
留学の準備は、約1年半前から始めることをお勧めします。特に、出願に際して試験が課せられる専攻への出願には課題対策の時間が必要になります。例えば、美術専攻の場合はオリジナル作品の制作、音楽専攻の場合は実技課題の準備に十分な時間をとるようにしましょう。
※新型コロナウイルスの影響による入国に関する変更点は、外務省や在独日本大使館のホームページなどを確認すること。
日本のパスポートを持っていれば、入国後90日以内の滞在にビザは不要です。ただし、ドイツを含むシェンゲン協定国を出国する日より3ヶ月以上パスポートの残存期間が必要です。
ドイツに90日以上滞在する場合は、ドイツに入国後、90日の有効期限内に、滞在許可の取得手続きを完了する必要があります。その場合、まずは入国後1-2週間以内に住民登録を行ってください。
留学生が滞在許可を申請するには、入学許可証などとともに、留学費用を負担できることを証明する財政証明が必要となります。必要な金額は、現在のところ年間11,208ユーロ(月934ユーロ)です。
ドイツでは、国立大学の授業料は州の政府によって定められていますが、国立大学の学士課程やディプローム課程には一般的に授業料はかかりません。ただし、およそ300ユーロ/学期の共済費がかかります。一部の大学は、非EU圏出身の留学生に対し1学期あたり1500ユーロの授業料を要求しています。また、私立大学も高額の授業料が必要になることがあります。修士課程や博士課程などに進学する場合は、授業料がかかる場合があります。その他、例えば二つ目の専攻を学ぶ学生や、聴講生からも授業料が徴収されます。
約850ユーロ/月(ドイツの学生全国平均値)
内訳:
家賃 290-560 ユーロ
食費 168ユーロ
衣服 42ユーロ
教材費 20ユーロ
交通費 94ユーロ
健康保険 約100ユーロ
通信費 31ユーロ
交際費 61ユーロ
学生の主な滞在先は、学生寮、フラットシェア(WG:Wohngemeinschaft)、賃貸アパートなどです。
ドイツ人の学生に一般的なのは、学生同士のフラットシェア(WG)で、一人でアパートを借りるよりも家賃を低く抑えられます。自分の個室があり、キッチンやバスは共同で、家族のように賑やかに生活することができます。フラットメイトの募集は、インターネットや大学の張り紙などで探します。
家賃が最も安く、キャンパスまでの距離が近いため、留学生に人気があるのは、学生寮です。部屋数に限りがあるので、入寮を希望する場合は留学が決まったら早めに申し込みましょう。